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2022/8/25
裏参道でハシゴしたい「マルエフめし」
今回、“マルエフめし” を求めて訪れたのは、
大阪・お初天神の裏参道にある
「焼とんyaたゆたゆ お初天神店」。
関東では串焼きや居酒屋の一品メニューとして
馴染み深い豚モツだが、
“牛高豚低” とも言われる大阪では
まだまだ認知されていなかった2000年代初頭。
大阪でも豚モツの価値を知ってほしい、
と立ち上がったのが「たゆたゆ」だ。
大阪の焼とんを牽引する「たゆたゆ」で、
今日もおまかせ5本串と、
おいしい生ビールで乾杯したい。
店内に入ると、食欲をそそる香ばしい香りに包まれる「たゆたゆ」。しかしここは冒頭でも触れた通り、焼き鳥屋ではなく、焼とん屋だ。
「関東の方にとっては普通だと思うんですけど、当時大阪で豚モツを扱うお店は少なくて、かなり珍しかったと思いますよ。今はだいぶ増えてきましたけどね」
と、店長の村田さん。
部位の選別はもちろん、味付けや繊細な火入れにこだわり、大阪における焼とんの市民権を勝ち得てきた。
「おかげさまで、誰でも気軽にフラっと飲みにこれるお店にしたいんですが、週末は予約でいっぱいになることも多くて、そんなときは裏参道の他のお店もどうぞーってご紹介するようにしています。このエリア一帯みんな仲良くて(笑)。うちの店だけじゃなくてハシゴを楽しんでもらって、裏参道の常連になるくらい好きになってもらいたいと思ってます」
「たゆたゆ」に来たら、独自の火入れをしていて前菜のように楽しめる「豚のとろ火刺し」や、5時間以上じっくり煮込んだ「モツ煮込み」も捨てがたいが、ここはやっぱり串を味わいたい。
「串打ちはおいしさの7割を決めるなんて言われますが、うちの場合はお客さまにベストな状態で召し上がっていただくために、長さ8cmで38g前後になるように揃えています。お肉も一番上から “ええとこ” が味わえるようにサイズや塩味、食感のバランスも調整しているので、ぜひ串から抜かずに味わっていただきたいです」
おまかせ5本串、この日はバラ、特上ガツ、上ハラミ、ハツ、スタミナホルモン。食感から味わいまで、一度にさまざまな豚モツの魅力に触れられる。
「お肉は、毎年鹿児島の大隅半島まで足を運んで、茶美豚(ちゃーみーとん)というブランド豚を使わせてもらっています。赤身もおいしいし、脂も上品な旨味がある。これを紀州備長炭でジューシーに焼き上げます」
なるほど、そう聞いてしまうと確かに串から抜いて食べるなんて、どこか邪道のような気がしてきてしまう。肉汁たっぷりに焼き上げられた1本1本を、余すことなく味わう。それが「たゆたゆ」の楽しみ方だ。
そんな「たゆたゆ」では、昔ながらのおいしさが詰まったマルエフが人気だ。
「一部の老舗飲食店だけに提供されていたアサヒ生ビールを懐かしいっていう方もいます。マルエフはとにかく味わいがまろやかで、色々な料理とも相性が良く、昔ながらのおいしさが楽しめると思っています。マルエフに新鮮さを感じられる若いお客さんもおられます」
それはまるでオープン当初、豚モツに馴染みがなかった頃、お客さんに感じてもらっていた体験と似ているかもしれない。
「焼とんも当初は『初めて食べたけどおいしいね!』と驚くお客さんがたくさんいましたし、マルエフも『スーパードライも好きだけど、こっちのほうが好きかも!』という方がいらっしゃるので、お客さまの新しい発見につながって、常連さんになってもらえたらなって思います」
仕込みから焼きまで、丁寧に仕上げられた焼とんと生ビールのセットと言ったら、正直文句のつけようがない。
「もちろん単品でもご注文いただけますし、 ノドブエやタンソデなど、ぜひおまかせに入ってないメニューでも味わっていただきたい部位がたくさんあります」
あ、これもそれも、と注文が進むうちに、ついグラスの中身も減っていく。
おいしい焼とんと、おいしい生ビール。
店内の席には電車のシートや吊り革も飾られていて、どこか懐かしい世界にトリップしたような時間も過ごせる「たゆたゆ」。
ガツンと行きたい日も、サクッと満たされたい日も、ふっと思い浮かべたくなるようなお店であることは間違いない。
焼とんyaたゆたゆ お初天神店
住所:大阪府大阪市北区曽根崎2-10-7 1F
TEL:06-6365-8108
営業時間:17:00〜25:00
定休日:年末年始