2011年の業績計画では、売上高につきましては、酒類事業の減収やヘテ飲料社売却による国際事業の減収などがありますが、飲料や食品事業の増収でカバーすることで、トータルではほぼ前年並みの1兆4,900億円を目指します。尚、株式の取得で合意しているオーストラリアのP&N社につきましては、現段階では計画には織り込んでおりません。
次に営業利益につきましては、酒類、飲料、食品事業の増益に加えて、国際事業で、ヘテ飲料社売却による赤字解消や中国ビール事業の黒字化などにより56億円の改善を見込んでいることから、トータルでは前期比12.2%増益の1,070億円と、2004年以来の過去最高益更新を目指します。
営業外損益については、金融収支で若干の改善を見込んでおりますが、持分法投資損益やその他収支の減少により、8億円悪化するため、営業利益の増益幅が縮小し、経常利益は前期比10.7%増加の1,120億円を見込んでおります。
尚、持分法投資損益は4億円の減益で見込んでおりますが、康師傅飲品社と青島ビールの業績予想は、従来どおり非開示としております。当社としては、持分法投資利益は年率15%成長を目指すという中期経営計画の方針を前提として、計画に織り込みました。
但し本年は、康師傅飲品社の持分が、昨年12月に40%から32%に低下していることや為替の前提を加味したことにより、前期比4億円減少の94億円と致しました。引き続き、両社共に、現地ベースでの高い成長を支援していく方針には変わりはございません。
特別損益は、前年の康師傅飲品の株式売却益や工場再編損失、減損損失などが無くなることなどにより7億円改善し、税引前利益は115億円の増益を見込んでおります。
当期純利益は、税制改正が予定されていることから繰延税金資産取り崩しなどによる法人税等の増加や、中国黒字化などによる少数株主損失の減少などを織り込み、前期比39億円増益の570億円を目指します。