大量飲酒が及ぼす、家族や社会への悪影響
家族への影響
子どもを安全かつ安定した環境で育てることができなくなり、AC(アダルトチルドレン)※1、DV(ドメスティック・バイオレンス)※2、児童虐待などの問題を起こしやすい。また、会社を休んだり、飲酒運転事故を起こした際の賠償金などにより、経済的にも家計を圧迫する。
周囲の人への影響
飲酒運転事故を起こすことにより、相手にケガを負わせたり、命を奪ってしまう。周囲の人に対して、暴力をふるったり、暴言を吐いたりする。泥酔状態になると、公共の場の風紀を乱すことにもなる。
さらに、アルコール依存症となってしまうと、人間関係のトラブルなどに発展するケースが多くなります。
大量飲酒は、生活習慣病の原因にもなる
日本では、生活習慣病の増加が社会問題となっており、死亡する人の2/3近くがこれを原因としています。 その中で、糖尿病や高脂質異常、高血圧の危険因子といわれているものの一つが「大量飲酒」です。厚生労働省では、2000年から2012年まで推進してきた「健康日本21」という健康運動を今後も継続し、2013年から2024年までの取組みとして「健康日本21(第二次)」を推進することとしています。そのうち、飲酒対策として以下の目標を掲げています。
- ○一日平均純アルコールで男性は40g、女性は20g(20g=ビール中びん約1本)を超えて多量に飲酒をしている男性を13%に、女性を6.4%に削減する(2022年まで)
- ○未成年者の飲酒をなくす(2022年まで)
- ○妊娠中の飲酒をなくす(2014年まで)
「健康日本21(第二次)」の基本方針
- 健康寿命の延伸と健康格差の縮小
- 生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底
- 社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上
- 健康を支え、守るための社会環境の整備
- 以上を実現する為の生活習慣及び社会環境の改善
- 栄養・食生活
- 身体活動・運動
- 休養
- 飲酒(多量飲酒者の減少、未成年者及び妊娠中の飲酒防止、飲酒に関する正しい知識の普及)
- 喫煙
- 歯・口腔の健康