お酒のエネルギーは、アルコール由来と、糖質由来のものがある
お酒のエネルギーには、アルコールに由来するものと、糖質に由来するものの両方が含まれます。 適量といわれるアルコール20gのエネルギーは、140kcalに相当します。 糖質は、本来、私たちに欠かせない大切なエネルギー源ですが、摂り過ぎると肥満や生活習慣病の原因にもなります。一般に、ビールには100ml当たり3.0g程度の糖質が含まれています。 また、日本酒には5.0g、梅酒には17.6g、 赤ワインには1.5gの糖質が含まれていますが(すべて100ml当たりの糖質)、蒸溜酒であるウイスキーや焼酎などは糖質を含んでいません。
ビールのプリン体は、痛風の発症にほとんど影響しない
痛風は、血液中の尿酸濃度が高くなり、それが結晶化することで関節などが腫れて痛くなる病気です。原因の大半は、尿酸を排泄する腎臓の機能の衰えによるもの。よって、飲食品から摂取するプリン体※の影響は小さいと考えられます。
ビールにもプリン体は含まれますが、レバーやエビなどの食品に比べると、数十分の一程度とわずかな量です。健康な方が適量のビールを飲む分には問題ありません。 ただし、尿酸値の高い人や痛風の人は話が別です。アルコール自体に、プリン体の分離を早めて尿酸を生成しやすくし、腎臓からの尿酸の排泄を少なくし、尿酸濃度を高める働きがあるので、ビールに限らずお酒全般をできるだけ控えてください。
食事中のプリン体含有量
食品名 | プリン体 含有量 (mg/100g) |
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煮干し、かつお節、干ししいたけ、鶏レバー、丸干しいわし、豚レバー、 大正えび、まあじ、牛レバー、など |
特に多い食品 100〜400 |
まいわし、かつお、車えび、大豆、牛心臓、するめいか、にじます、生さんま、 あさり、など |
多い食品 50〜100 |
コンビーフ、焼きちくわ、えのきたけ、ほうれんそう、ベーコン、プレスハム、 カリフラワー、など |
少ない食品 20〜50 |
ビール、鶏卵、野菜、果物、コーヒー、牛乳、プロセスチーズ、すじこ、 小麦粉、かずのこ、ごはん、焼きかまぼこ、など |
ほとんど 含まない食品 0〜20 |
ビールが持つ、利尿作用
ビールには、アルコール・カリウム・水分の相乗効果による、利尿作用があります。「アルコールが抗利尿ホルモンの分泌を抑えること」、「カリウムが新陳代謝を活発にすること」、「水分が大量に含まれていること」の3つ。トイレには、我慢せずに行くようにしましょう。 ただし、ビールなどのアルコール類の飲みすぎは、細胞内の水分を減らし、脱水症状をきたす危険性もあるのでご注意ください。