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世界のバーへの招待【南アフリカ編】
南アといえばワイン、ではなくウイスキー。
南半球随一のウイスキーバーへ。
Bascule at Cape Grace
ケープタウンの一等地、
ヴィクトリア&アルフレッド・ウォーターフロント地区に構える
名門ホテル「ケープ・グレイス」。
そのメインバーが、目的のバー「バスキュール」だ。
名門ホテル「ケープ・グレイス」
ケープタウンらしさを凝縮したリゾート。
 「ケープ・グレイス」が建つヴィクトリア&アルフレッド・ウォーターフロント地区は、旧港を中心とした再開発地区。旧港といっても現在も活躍中で、港には豪華客船やクルーザー、ヨットなどが優雅に停泊している。その奥にはケープタウンの象徴、海抜1087mのテーブル・マウンテンがそそり立っている。このテーブル・マウンテンが冷たい南風(南半球なので)を遮ってくれるおかげで、ケープタウンは良港となり得たのだ。
 それはさておき「ケープ・グレイス」は、ウォーターフロント地区のなかでも閑静なヨットハーバーに直結する絶好の立地。ちょうどヨットやクルーザー越しに、テーブル・マウンテンを望める環境だ。と同時に、周辺にはいかにも港町らしい異国情緒が色濃く漂っている。そんな雰囲気も手伝ってか、同ホテルはオープン以来、世界各国の著名人や財界人に愛され、リピート率は実に6割を超えるという。ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールドに加盟していると聞けば、そのステイタスの高さがわかるはず。
 ホテルは昨年、インテリアを一新した。ケープタウンらしさを表現するために、沈没船から引き上げられた景徳鎮をはじめ、オランダ東インド会社統治時代のアンティーク家具や絵画を多用。これにフィリップ・スタルクのシャンデリアやチェアを合わせ、「ネオ・ケープ・スタイル」とでもいうような21世紀版のエキゾティシズムを醸し出している。
 目的のバー「バスキュール」は、ホテルのバックヤード、まさにヨットハーバーに直結した場所にある。半地下の店内は天井が低く、まるで古い客船のなかにいるような雰囲気。ヒップに改装したホテルのなかにあって、ここだけ時間が止まってしまったかのようだ。ヨットハーバーからは心地いい潮風が吹き込み、ゲストはカジュアルなリゾートウェアで思い思いにくつろいでいる。そこに漂っているのは、いいバーに欠かせない独特の空気感。バーに一歩足を踏み入れただけで「うまい酒が飲める」ことを確信させられる空気感だ。カウンターのスツールに座ると、黒人のバーマンがアフリカン・スマイルで迎え入れてくれた。



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