*Firefox最新版をご利用のお客様へ* ページの背景画像が正しく表示されない場合、こちらをクリックお願いします。

飲酒が運転に及ぼす影響

お酒の量ではなく、“お酒を飲んだこと”が、事故の原因になる 飲酒運転が悪いことはわかっているけど、どのくらいの量からダメなのでしょう? たとえちょっとの飲酒でも、皆さんが思っている以上に車の運転に影響を及ぼしてしまうものです。

「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」の取締り

酒気を帯びて車両等を運転することは、法律で禁止されています。取締りの基準は以下の二つに分かれています。

「飲酒運転を禁じる法律」へ

飲酒運転取締り基準

酒酔い運転 まっすぐ歩けないなど、酔った状態で運転すること。
酒気帯び運転 酒に酔った状態でなくても、一定基準以上のアルコールを体内に保有して運転すること。

違反行為の点数・処分内容等(道路交通法)

運転者の状況 点数 処分内容 欠格・停止期間
酒酔い運転 35点 免許の取消 3年
酒気帯び運転 呼気1リットル中アルコール
0.25mg以上
25点 免許の取消 2年
呼気1リットル中アルコール
0.15mg以上0.25mg未満
13点 免許の停止 90日

※この処分は一例であり、過去の交通事故や交通違反の前歴等により異なります。
「欠格・停止期間」は前歴なしの場合。

ビール中びん1本で「酒気帯び運転」

道路交通法において、酒気帯び運転の基準値となる呼気中アルコール濃度は0.15mg/L。血中アルコール濃度に換算すると、0.3mg/mL(0.03%)に当たります。これは、純アルコール20g(ビール中びん1本、日本酒1合、ウイスキーダブル1杯)を飲んだときの血中アルコール濃度0.2mg/mL(0.02%)〜0.4mg/mL(0.04%)に相当します。
量ではなくお酒を少しでも飲んだら絶対に運転してはいけません。

“少量だから大丈夫”とは限らない!

道路交通法における違反基準未満の血中濃度であれば、正常な運転ができるというわけではありません。基準未満でも、運転技能に悪影響を受ける場合があるとわかっています。

運転技能の障害を引き起こす血中アルコール濃度(mg/mL)

[ ]内は呼気中のアルコール濃度

悪影響を与える運転技能 血中アルコール濃度
(mg/mL)
呼気中アルコール濃度
(mg/L)
注意の集中 0.05 [0.025]
反応時間 0.2 [0.1]
追跡技能 0.2 [0.1]
多方面への注意 0.2 [0.1]
ハンドル操作 0.3 [0.15]
視覚機能(視線の固定が困難) 0.4 [0.2]
規則遵守 0.5 [0.25]

出典:E.J.D.Ogden, H.Moskowitz(2004).
Effects of Alcohol and Other Drugs on Driver Performance, Traffic Injury Prevention, pp.187-188より

お酒を飲んだ翌朝も要注意!

体重60kgの人の場合、純アルコール20g(ビール中びん1本、日本酒1合、ウイスキーダブル1杯)が体内から消えるまでに約4時間かかるといわれています。 つまり、深夜まで大量のアルコールを飲んだ場合、翌日の午前中までアルコールが体内に残っていることになります。 NPO法人「アルコール薬物問題全国市民協会(ASK)」の分析では、飲酒運転により職場で懲戒処分を受けたケースの3分の1以上が、仮眠・休息を取った後や翌朝の運転で検挙されています。

アルコールを飲みすぎた翌朝は、運転を控えるようにしましょう。

飲酒運転による懲戒処分事例の分析

飲酒運転の検挙事例のうち飲酒後、時間を置いて運転をしていた事例が4割近くもあります。

飲酒運転による懲戒処分事例の分析

事故、検挙の例

  • 居酒屋で飲酒後、車内で6時間仮眠し運転、検挙。
  • 会合で飲酒後、車内で4時間仮眠。翌朝出勤時にガードレールに衝突。
  • 旅先で飲酒9時間後の翌朝、車線変更違反で職務質問。

2007年4〜10月の7ヶ月間にYahoo/Googleのニュースに掲載された飲酒運転に関する報道、「懲戒処分事例」113例
出典:特定非営利活動法人ASK飲酒運転対策特別委員会調査より

「たくさん飲まなければ大丈夫」「休憩したから大丈夫」といって運転することが、危険だと認識しなければなりませんね 飲酒運転に対して、軽い気持ちや甘い考えはなくしてください。「飲んだら乗らない」ことを徹底することが大切です