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ぶどう畑通信
202410
〜余市のぶどう畑から〜
今年の圃場での有効積算温度を去年と比較しますと、7月までは2024年>2023年(2024年と2023年の差46℃)だったのですが8月に逆転し、その差は−41℃になりました。さらに9月23日まででは−99℃にまで広がりました。
昨年は8月以降も気温が高い日が続き、ぶどうの生育に例年と異なる影響を与えましたが、今年はそういった傾向ではありませんでした。つまり8月上旬までは昨年を引きずるような高い気温で推移しました。その後も北海道以外の日本では酷暑というニュースが連日流れていましたが、北海道は日中の気温もそれほど高くならず、さらには夜になるとある程度気温も下がり、日較差の大きい、北海道らしいお天気となりました。そのおかげでピノ・ノワールは十分な着色を示し、ぶどうはしっかりとした酸を保持しています。
8月の初旬には降雨があり、灰色カビ病が発生しましたが、その後腐敗果の除去、風通しの確保等の対応が功を奏し、その後は灰色カビ病が広がることはなく、ぶどうは順調に生育しています。
昨年は10月頃に鳥によるかなり酷い食害がありました。今年はそういったことの無いようにバードネットを入手し、ぶどうの垣根に設置しました。今のところは鳥の数が少ないような気がしますが、鳥害が無いことを祈っています。
こうして順調に育ったぶどうはいよいよ収穫の時期を迎えています。当社では9月28日から収穫を始め、約1か月程度収穫が続く見込みです。ここまで順調に育ったぶどうを用いて、おいしいワインを造っていきます。是非、ご期待下さい。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)