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ぶどう畑通信
202411
〜余市のぶどう畑から〜
9月28日から開始したワインぶどうの収穫も、残すところあとわずかです(10月25日現在)。約1か月もの長期の収穫期間となりましたが、この間、多くのボランティアの方に収穫に参加いただきました。本当にありがとうございました。そのおかげもあり、みなさん事故もなく、収穫を無事に終了しそうです。いや、きっと無事終了します。
先月も記載しましたが、8月初旬の降雨により病果が発生するも、その後は雨も少なく、また懸命の防除により、病果が大幅に広がることはありませんでした。そのぶどうは夏までの暑さで果実がしっかりと生育し、その後の日較差の大きい気候により冷涼な北海道らしい酸の残るものとなりました。ケルナー種ぶどうは特徴的なマスカット様の香りが良くでていますし、ピノ・ノワールは濃い色の果実となりました。2024年は良質のぶどうが収穫できた年でした。
収穫したぶどうは発酵がすでに終わったものもありますが、発酵中のものもあり、まだまだゆっくりとした気分にはなれませんが「もう少し」という気持ちにはなってきました。
昨年まではこの時期になるとぶどうの葉も品種や樹によっては赤くなったり、黄色くなったりしますが、今年はまだ多くの樹の葉がしっかりとした緑色のままです。我々の畑では積雪によりぶどう樹が折れたりしないように、12月中旬頃からの積雪の前に剪定を終わらせます。その剪定スタートの合図となるのが、ぶどう樹の落葉です。ぶどう樹の葉がすっかり落葉するということは、葉が作り出した養分を根にきちんと貯めこんだことを示しています。しかし、今年のように葉が緑色のままだと、いつ剪定を始めれば良いのか迷う事になりそうです。
収穫がほぼ終わり、ぶどうの実が無くなった垣根を見ていると、ようやく一区切りついたという達成感もあるのですが、今まで存在していたぶどうの実が見えなくなったというさみしさも感じる時期です。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)