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ぶどう畑通信
20249
〜余市のぶどう畑から〜
先月号までは「今年の気温も高い」とお話していましたが、ここにきて少し変化がみられてきました。圃場での4月1日から8月25日までの有効積算気温はで1136.6℃でした。これでも今までの余市の中では十分高い温度ですが、昨年は1162.2℃でしたので、今年は8月になって高い気温が一息ついたと言えるでしょう。
少し詳しく見ますと、昨年は8月1日から25日までの間で最高気温が30℃を超えた日が14日もありましたが、今年の8月は皆無でした。
一方、最低気温が20℃を切った日は昨年は1日しかありませんでしたが、今年は12日もありました。このように8月になると気温が低くなり、有効積算気温が昨年を下回るようになりました。
アメダスデータでの降水量を見ると8月25日までの降水量は370.5oで、昨年や一昨年と大きな変化はありませんでした。ただ8月単月の25日までの降水量を見ると、今年は54.0oで、昨年の97.0oや一昨年の185oと比べてかなり少なくなっています。雨が少ないと日照時間は増える印象がありますが、実際には日照時間もかなり少なくなっていました。昨年は136.8時間、一昨年が144.9時間の日照時間だったの対し、今年は95.9時間しかありませんでした。
雨は少なかったのですが曇りが多く、日照時間が少なかったため今年はあまり気温が上がりませんでした。体感でも昨年より夜間温度が低く感じ過ごしやすいが霧雨の日が多かった、という印象です。
そのような気候が影響しているのかもしれませんが、まだベレーゾンになるかならない時期の固い実で灰色カビ病が発生しています。収穫まであと2か月前後となりましたが、健全な果実を収穫するため、現在は灰色カビに侵されたぶどうの実を一粒ずつピンセットで取り除いたり、ぶどうの房の周りの葉を間引いたりして、風通しを良くしています。もちろん農薬の散布も行います。そういったいろいろな対策も実施して収穫を迎えようとしていますが、最終的には好天を期待する、といったところでしょうか。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)