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ぶどう畑通信
20248
〜余市のぶどう畑から〜
先月号で6月22日までの気温として、2023年よりも積算気温が高いとお話しましたが、その傾向は今月も変わりません。7月25日現在のNYV圃場での有効積算気温ですが、今年は既に700℃を超え729℃となっています。猛暑だった2023年の同時期は663℃ですから昨年よりさらに高い気温です。
降水量は昨年、一昨年と比較して7月単月でも4月から7月までの累積でもわずかではありますが、少なくなっています。今年は気温も高く、降水量も少ないというぶどうの生育には絶好の環境です。
データでは降水量も少なく、日照時間も長いのですが、体感的には霧雨のようなものが降っている時間が長かった、という印象です。ただ雨の体感については昨年の事はもう忘れてしまっているかもしれませんので、データを見るほうが確実ですね。
さてぶどうの生育ですがこのような気温の高さと雨の少なさのおかげで、非常に順調に生育しています。開花時期に降雨があり、その時期に当たった品種の中には花振るいを起こしているのもありますが、全般的に結実はかなり良好で、病害虫の発生もほとんどなく、今年の収穫が非常に楽しみです。
こういった好天が続くと、ぶどうの樹の生育も旺盛となります。今までにも何度か記載していますが、ぶどうはつる性の植物で、定期的な摘芯が必要です。それを怠ると吸収・作成した養分がぶどう樹の伸長に使われてしまい、ぶどうの実の充実に使われなくなってしまいます。おいしいワインのためにはぶどうの実を充実させないといけません。そのために摘芯が重要な作業となります。私たちはこの作業を効率的に行うためにリーフカッターという設備をトラクターに取り付けて、作業を行っています。昨年はそのリーフカッターのモーターの一つが故障し、なんとか誤魔化しながらやってきましたが、この程故障が完治しました。これからリーフカッターをフル活動し、ぶどうの実の充実を図るとともに、ぶどう畑をきれいに維持していきます。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)