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ぶどう畑通信

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202311

〜余市のぶどう畑から〜

写真1. 収穫前のピノ・ノワール
写真2. 収穫の日のお昼休み。素晴らしい爽やかな天候です。

ぶどう畑通信の8月号でお伝えしましたが、自社畑で収穫したぶどうを100%使用した日本ワイン『エヌ・ワイ・ブイ余市ケルナー2022』」を10月11日に、初めてリリースすることができました。このワインはリンゴや洋ナシのようなフルーティーな香りが広がり、すっきりとした酸味と心地よいかすかな苦味が調和した味わいを特長としています。このワインは製造数量も1,200本と多くはなく、北海道限定の販売とさせていただいています。もしお見かけの際は是非ともお買い求めいただき、その味わいを楽しんでいただければ幸いです。
今回はケルナーの発売ですが、今後は他の品種を使った日本ワインの発売も検討中です。
さて2022年のぶどうはワインへと形を変えた姿を皆様にご覧いただく事になりましたが、2023年のぶどうも9月14日から収穫を開始し、ワインへの姿を変える道を歩み始めました。余市の畑で育ったぶどうの特長をそのままワインに移すために、収穫時期を慎重に決定し、一房一房人の手で丁寧に収穫し、そのぶどうを酸化させないように仕込み、ゆっくりと発酵させているところです。発酵終了後は熟成段階に入ります。2023年のぶどうがこのような旅を終えて皆様の前に現れるまでしばらくお待ちください。
今年の余市の夏は暑かったのですが、それを数字で表してみます。10月10日までの有効積算気温(4月以降、日々の最高気温と最低気温の差を2で割ったものから10を引いた値を積み上げた数字。10℃以下ではぶどうが生育しないという仮定に基づく)は2022年には1,348℃でしたが、今年は1,608℃となりました。なかなかピンときませんが昨年と今年の比較を行いますと、4月1日から10月10日までは193日あります。2023年と2022年のこの期間の差は1,608−1,348=260℃です。それを1日当たりに計算すると260÷193=1.35℃となります。これは4月1日から10月10日まで平均気温が毎日毎日昨年より1.35℃も高い日が続いたと考えて良いと思います。いかに今年の気温が高かったかが改めてお分かりいただけるかと思います。
こういった猛暑の中でぶどうは委縮している果粒もあり、収穫量は減るかもしれません。しかしその分濃縮した果汁が得られ、力強いワインになると期待しています。

(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)

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