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ぶどう畑通信

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20238

〜余市のぶどう畑から〜

写真1. 果粒が肥大してきたケルナー。果房の葉を取り除き(除葉)、ぶどうの果粒の周りの空気の流れを良くしています。
写真2. エヌ・ワイ・ブイ余市ケルナー2022の画像です。

当社が圃場に気象センサーを設置してから4年目を迎えますが、7月24日までの有効積算気温は今までの中で最も高い温度を示しています。具体的には直近で一番気温の高かった2021年よりこの時点で10℃上回る646.5℃となっています。今年は気温が高い年です。
一方、7月24日までで最低気温が20℃を上回った日数ですが、今年は7日でしたが、2022年13日、2021年25日、2020年15日でした。このデータからみると今年の気象状況として気温は高いが、夜の温度はきちんと低くなり、メリハリのある気温変化となっている、と言えます。
今年の降水量は244oと2020年、2021年と同じ程度でした。以上の気象条件をみると、2023年は良いワイン用ぶどうが成熟するには適した年だと言え、これからの収穫を楽しみにしております。もちろん、気温が高くなる条件で雨が降ると湿度が高くなり、べと病なのどの病害リスクが一気に高まってくるので、防除の頻度を上げるなど、十分なケアが必要になってきます。さらにこの防除の効果を高めるためにも、またぶどう果実の成熟を進めるためにも、ぶどうの葉の枚数を適当な数に減らし、ぶどうの実の周りの風通しを良くする、という作業も欠くことのできない作業となってきています。これから気温も上がり、生物の動きが盛んになってくる季節を迎えますが、今まで行っている作業を地道に行い、素晴らしい秋に備えていきます。
現在、ぶどうの実は小豆位の大きさまで育ってきています。まだ大きさも小さく、固いぶどうの実ですが、8月を迎えるとこれから少しずつぶどうが大きくなり、ベレーゾンという、ぶどうの実が柔らかくなる時期を迎えます。さらに黒色ぶどう(ピノ・ノワール)ではぶどうの実の着色が始まります。ぶどうの実の成熟が進むとともに、これから収穫と仕込みに向けていろいろな準備を行っていきます。
ところで昨年収穫したケルナーワインの上市が決まりました。ワインの名前は「エヌ・ワイ・ブイ余市ケルナー2022」で10月11日に「北海道限定」にて発売予定です。ぶどうの数量もそれほど多くありませんでしたのでワインの本数も数多くはありませんが、その味わいをお楽しみいただければ幸いです。なお、このワインはGI Hokkaidoの認証をいただいています。

(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)

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