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ぶどう畑通信
20234
〜余市のぶどう畑から〜
皆様お久しぶりです。今月からまた再び、余市からぶどう畑通信をお送りいたします。よろしくお願いいたします。
まず今年の余市の冬はどんな冬だったかというと、気温が低い、ドカ雪があった、というような印象です。
気温がどの程度だったかといいますと、昨年12月1日から3月21日までの畑での最低気温の平均は−4.4℃でした。その前年の最低気温の平均は−4.3℃でしたので、データ的にはほとんど変わらない気温であったことがわかります。でもこれでは体感とあまりにも違います。もう少し見てみると最低気温が−10℃以下の日は前年には5日だけだったのに対し、この冬は9日もありました。特に今年は1月23日から1月30日まで1月26日を除き−10℃以下の日々が続きました。この時の記憶が今年の冬は寒かった、となったのでしょうか。
1月下旬の頃にはぶどうの枝もまだ全部雪に覆われておらず、一部が雪面から飛び出ていました。余市のぶどうは雪という暖かい布団に覆われて凍害を免れてきていますが、雪に覆われていない枝もあり、今春にはこの連続した低温日による凍害が出ないこと祈るばかりです。
積雪と言えば今冬の最大積雪深はアメダスのデータを見ると125pでここ3年ほぼ同じ数字で、今冬が特に積雪が多かったわけではありませんでした。ただ、降雪量を比べると今冬は710pとなりここ5年間では一番降雪が多かった冬でした。また1日の降雪が20p以上あった日ですが今冬(2022−23シーズン)は5日でした。2021―22シーズンは2日、2020−21シーズンは5日、2019−20シーズンは2日、2018−19シーズンは0日でしたので、ドカ雪があったと感じたのでしょう。
このような冬でしたが、3月になると一転気温が上がり、日本各地で桜の開花が非常に早い春を迎えています。余市も、さすがに桜開花とは言いませんが、雪融けが早く進み、フキノトウも芽を出し、ぶどう畑も地面が顔を出してきました。昨年の積雪前に架線を外しましたが、それらを元の位置に戻すところから春の作業が始まります。いよいよシーズン開始です。
(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)