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ぶどう畑通信

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20231

〜余市のぶどう畑から〜

写真1.枝によりぶどうの色が違います。左側にはピノ・ノワールというのでしょうか。黒い色の房がなっています。一方、右側にはピノ・グリ本来の茶色の房です。
写真2.一つの房のなかでピノ・グリと同じ茶色の実とピノ・ブランと同じ緑色の実がなっています。
写真3.一つの実が茶色と黒色に分かれています。
写真4.一つの実が茶色と緑色に分かれています。

新年明けましておめでとうございます。
さて昨年は12月早々に積雪があったため剪定がなかなか進まず、12月の下旬にようやく剪定を終えることができました。このように積雪が早かったため、剪定が年内に終わるのだろうかと心配しましたが、何とか剪定を終えることができ一安心です。あとはぶどう樹が雪に覆われるのを待つだけになりました。
2022年に収穫したぶどうですが、ほぼ全部の発酵を終え、ワインの熟成を待って製品化する段階となりました。製品が出る頃にはこのぶどう畑通信でもご案内致しますので、是非よろしくお願いいたします。
ぶどうを見ていると面白いことがいろいろありますが、今回はピノ・グリのぶどうが色々変化するという事を皆様にお伝えしたいと思います。
当社圃場には5品種のぶどうを植えていますが、その中にピノ・ノワールとピノ・グリがあります。同じピノグループの中でもどういうわけかピノ・グリのぶどうの実が特徴的な変化を見せます。まず同じ樹でありながら茶色の実と黒い実をつける枝があります(写真1)。ピノ種のぶどうで黒いぶどうの実がなっているのでピノ・ノワールの枝、茶色の実をつけているのはピノ・グリの枝と言えるのかもしれません。こういった現象は枝変わりという状況ですが、同じ房のなかでも茶色と緑の実が混在しているものもあります(写真2)。
もっと面白いのが同じぶどうの房で同じぶどうの粒でありながら、茶色と黒色(写真3)だとか、茶色と緑色(写真4)になっている粒があります。これらは一粒のなかで果皮の色がきれいに真っ二つに色が分かれていました。
これが何を意味するのかはわかりませんが、ピノグループの遺伝の不安定さを意味するのでしょうか。こういうぶどうを見るとピノ・ノワールにたくさんのクローンがあるのがわかるような気がしますし、余市独自のピノぶどうができれば楽しいと夢も膨らみます。是非そういったものを育ててみたいというのが今年の初夢でしょうか。
新年早々ではありますが、余市の畑はこれから雪の下になりますので、このぶどう畑通信も春までお休みをいただきます。雪融けのころに再開いたしますので、その時までお待ちください。
最後になりましたが、皆様の2023年が素晴らしい年になりますようお祈り申し上げます。

(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)

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