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ガリアーノにまつわるエトセトラ。 そして本場イタリアでは どう飲まれているのか!? GALLIANO, ITALIAN HERITAGE

個性的なボトルデザインにより、バックバーでもひと際存在感を放つガリアーノ。 このイタリア生まれの定番リキュールを改めて紹介するとともに、本場イタリアではどう飲まれているかを、ミラノの2軒のBarからレポート!

抜群の知名度を誇りながら、意外とその実態が知られていないガリアーノ。 果たしてどこで生まれ、どのようにして人気に火がついたのか!? 改めて、ガリアーノにまつわるエトセトラをナビゲート。

ガリアーノは30種類のハーブ&スパイスを使用

MONTHLY SPECIAL ISSUE 1

GALLIANO

●1896年生まれのイタリアン・リキュール

ガリアーノといえば、まず思い浮かぶのが独特のボトルデザイン。これはイタリア・ローマ建築における柱(column)のデザインをモチーフにしている。「味わい」という建築を長きに渡りしっかりと支える、という意味が込められている。

そんなガリアーノが誕生したのは1896年。リキュールの輸入業を営む家に生まれ、自ら蒸留会社を経営していたアルトゥーロ・ヴァッカリが42歳の時に世に送り出した。ガリアーノという名前は、イタリア・エチオピア戦争などで活躍したマッジョーレ・ガリアーノ将軍に因んでいる。

30種類のハーブ&スパイスを使用し、健康にすこぶる良いとされたガリアーノは、時のイタリア国王やローマ法王レオ13世などにも献上され、イタリア国内で次第に評判を高めていく。

時を同じくして、ゴールドラッシュに沸くアメリカ中西部には、多くのイタリア移民が流れ込んだ。そのイタリア移民の健康を支え、強壮酒としてもてはやされたのが、ガリアーノであった。ガリアーノの美しいゴールデンカラーは、アメリカのゴールドラッシュを称えて造られたという説もあるほどだ。

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ガリアーノはヴァニラやアニス、
ジュニパーベリー、
シナモンをメインフレーバーに30種の
ハーブ&スパイスを原料としている。
現在はイタリアで蒸留され、
オランダでボトリングされている。

ガリアーノの生みの親、アルトゥーロ・ヴァッカリ。

ガリアーノの生みの親、
アルトゥーロ・ヴァッカリ。

●2つのガリアーノ・カクテル。

さて、ガリアーノ・カクテルの代表格として知られるのが、「ゴールデン・キャデラック」と「ハーヴェイ・ウォールバンガー」。ともにガリアーノが人気のアメリカ・カリフォルニアで生まれたカクテルだ。

「ゴールデン・キャデラック」は、1951年、カリフォルニア州エル・ドラドにある「Poor Red Bar」のフランク・クラインによってつくられた。エル・ドラドはスペイン語で「黄金郷」の意味で、まさにゴールドラッシュの中心地。キャデラックという名前には、車のキャデラックにひっかけて、「最上級」という意味が込められている。

一方「ハーヴェイ・ウォールバンガー」は、1952年、ロサンジェルス「Blackwatch Bar」のドナート・デューク・アントンによってつくられた。諸説あるものの、マンハッタンビーチのサーファーであるハーヴェイという男が、スクリュードライバーにガリアーノをフロートさせたカクテルを頼み、酔っぱらって壁に頭を思いっきり打ちつけた(=wallbanger)ことから、この名がついたとされている。

このような歴史的背景も手伝って、ガリアーノはイタリアン・リキュールの代名詞的存在として、現在もアメリカ西海岸を中心に不動の人気を博しているのだ。

ゴールデン・キャデラック

ゴールデン・キャデラック

ハーヴェイ・ウォールバンガー

ハーヴェイ・ウォールバンガー

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