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フランス西部コニャック地方のさらに西、大西洋に浮かぶ島、イル・ド・レ。その名の通り、この島でつくられるコニャックが「イル・ド・レ」である。島育ちのコニャックゆえに、いわゆる普通のコニャックとは一線を画している。高貴でフルーティーなコニャックらしさを湛えながらも、海からの塩っぽさや爽やかなヨード香も感じさせるのが特長。どことなく「島モノ」のモルトウイスキーに通じるところがある。だからこそ、ハイボールスタイルにしてもおいしいのだろう。「SERENDIPITY BAR」の吉田氏はこう話す。
「ウイスキーにせよ、コニャックにせよ、なにかで割るのは邪道という方もいらっしゃると思うのですが、個人的にハイボールはおいしいと思います。例えば、この『イル・ド・レ』。コニャックなのにアイランズモルトのような際立った個性があって面白いですよね。これをハイボールスタイルにすると、ストレートでは感じられなかったまた違った表情が浮かび上がってきます。かすかなスモーキーさや樽のニュアンス、ぶどうの果実味、ハニーっぽさ、スパイシーフレイバー、もちろん海を思わせる塩のフィーリングも……。普段『イル・ド・レ』をストレートでお楽しみの方にこそ、ハイボールスタイルでその内に秘めた多様性を感じていただきたいですね」
「ここ数年のハイボールブームのおかげで、いわゆるブラウンリカーへの敷居が低くなってきたと思います。今こそ、コニャックもハイボールスタイルにすることで、新しいアプローチへと繋がっていくのではないでしょうか。ハイボールといってもソーダ割りに限定することなく、トニックウォーターやジンジャーエールで割ってもいいと思います。ハイボールスタイルでコニャックを気に入っていただけたなら、サイドカーなどのコニャックカクテルも勧めやすくなりますしね。そんな風に、お客様のお酒に対する世界を広げてあげるのも、バーテンダーの大事な仕事のひとつだと思います」
「それからこの『イル・ド・レ』に限っていえば、マルガリータのベースとしても面白いですね。『イル・ド・レ』の塩気がマルガリータの塩ときれいにリンクします。普通のコニャックではこうはいきませんので、『イル・ド・レ』ならではの上級者の楽しみ方といえるでしょう」
「これから暑くなると、コニャックをストレートで飲むには少しヘヴィーな季節です。そんな時にフレンチハイボールをお勧めすれば、素敵なアプローチになるかと思います。なにより普通のハイボールよりオシャレな感じがしますしね」