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それにしてもなぜ、日本のウイスキーなのだろうか。
「フランス人にとって日本は、高いクオリティ、完成された仕事、高感度なデザインといった、非常に優れたイメージのある国です。と同時に、フランス人は日本でウイスキーが製造されているなんて、まったく想像もしていません。ですから、新しいものに敏感な世代やウイスキー通にニッカをお勧めすると、まず意外性で興味を持ってもらえます。それもポジティブな反応です。さらに実際に味わってもらうことで、こちらが説明せずとも、必ず魅力が理解されるというわけです」
取材当日はちょうど、ニッカのテイスティングセミナーが開催されていた。これは月1回恒例のイベントで、ニッカベースのカクテル1種類と、ストレートウイスキー1種類の、計2種類が振舞われる。参加費用は12ユーロ(約1,500円)。この信じられないほど良心的な価格設定は、多くの人にニッカを知ってもらいたい、というオーナーの心意気の賜物といえる。定員は約40名。この日も満員御免の賑わいぶりであった。
最初にサーブされたカクテルは、「宮城峡」をベースに、フレッシュベルガモットや卵白などを加えてシェイクしたもの。口に含むと、期待を裏切らないフルーツの心地よい酸味に続き、「宮城峡」のフローラルな甘さやシェリー樽のほのかな風味が立ち上がってくる。ベルガモットの自然な甘さとあいまって、ウイスキービギナーの女性でも納得の飲みやすさに仕上がっている。2杯目は日本から特別に届いた限定品。専用のテイスティンググラスに注がれ、めいめいにサーブされると……、「やわらかく、奥深い!」「すばらしい完成度」「ウイスキー初心者の私にも楽しみやすい」などなど、参加者はみなご満悦の様子。
「飲めば誰もが、必ずその魅力を理解する」。オーナー氏の言葉には、確かな裏づけがあったのだ。
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