*Firefox最新版をご利用のお客様へ* ページの背景画像が正しく表示されない場合、こちらをクリックお願いします。

Column

ぶどう畑通信

バックナンバー

20251

~余市のぶどう畑から~

写真. 剪定をほぼ終えた畑です。撮影当時の積雪深は18㎝でしたがこれからますます雪深くなると思いますが、2025年はこの日の出のように明るい年になることを祈念します。

皆様明けましておめでとうございます。2025年の良い年をお迎えになったことと存じます。さて昨年の気候を振り返ってみたいと思います。世界中で温暖化が叫ばれていますが、余市も当然その傾向にあります。
気象庁のアメダスのデータでは余市町での積算気温の平年値が1177.2℃ですが、最近はその温度がどんどん上昇しています。気象区分をぶどうの生育期間の積算温度で分類したウィンクラーインデックスでは北海道は冷涼なリージョンⅠ(1389℃未満)とされてきましたが、2019年以降は毎年積算気温が1380℃台となり、2024年は1485.4℃、猛暑だった2023年は1609.5℃にもなりました。この気象が続くと、北海道はもはや冷涼なぶどう栽培地域とは言えないのでないかという恐れが出てきます。
そういった環境のもと、日本も含め世界各地で温暖化対策について検討されてきています。例えば栽培方法を変えるとか、そもそも栽培する品種を見直すかというところです。私どものところではまだ品種の変更まで進めていませんが、近いうちに品種見直しも目の前の課題となりそうです。
また栽培方法では今までは風通しを良くするために除葉を行っていたのですが、これからは日当たりが強くなりすぎないように、除葉の程度を押さえるとか、片側だけの除葉にするかという取り組みが重要になってきました。我々も2025年からそういった栽培面での対応を実施しようと思います。
幸いなことに降水量と日照時間についてはここ10年の期間で概ね降水量は600~700㎜、日照時間は1200時間程度となり年によるばらつきこそあれ、気温ほどの極端な傾向は出ていません。
今のうちに地球温暖化防止に向けて各国、各団体や各個人がきちんと考えないといけない時になってきました。
2025年もどうぞよろしくお願いします。次回は4月号でお会いしたいと思います。

(ニッカ余市ヴィンヤード 山本記)

バックナンバー

ページの先頭へ

ページの先頭へ