ポリツィアーノ社があるモンテプルチャーノ村は、イタリア中部トスカーナ州のシエナ県に属しています。州都であるフィレンツェから南東に125kmほどの場所にあり、小高い丘の上に16世紀そのままの石造りの街があります。街はその美しさから“ルネッサンスの真珠”と呼ばれているほどです。その街を取り囲むようにして、周囲には延々とぶどう畑が広がっています。
気候はイタリア中部に典型的な内陸性気候。日中は暑く、夜になると驚くほど涼しくなります。また非常に乾燥しているのも特長です。昼夜の寒暖差はぶどうに果実味と適度な酸味を与え、乾燥した気候はぶどうを病害から守ります。そうした気候条件から、モンテプルチャーノ村ではローマ時代よりワイン造りが行われ、17世紀の詩人フランチェスコ・レディは『モンテプルチャーノはあらゆるワインの王である』と記しました。
その後18世紀末になると、モンテプルチャーノのワインは「ヴィーノ・ノビレ(高貴なるワイン)」と呼ばれるようになりました。1980年にはイタリアのワイン格付けD.O.C.G.に最初に認定され、今では格付けワインの名称のひとつとして知れ渡っています。サンジョベーゼの一種であるプルニョロ・ジェンティーレというぶどう品種を使用するのが特長です。