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特集 MONTHLY SPECIAL ISSUE
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ウイスキー評論家、土屋 守氏、「ブナハーブン」を語る。 Mamoru Tsuchiya talks about Bunnahabhain

これまで日本で展開していた「ブナハーブン12年」に加え、「ブナハーブン25年」、「ブナハーブン トチェック」、さらにはブレンデットの「ブラックボトル」が新発売。 各ラインアップの味わいについて、土屋 守氏が語ります。

ブラックボトル

MONTHLY SPECIAL ISSUE 2

「ブナハーブン12年」について。

●アイラらしからぬアイラ。

「まず色に驚かされますね。12年の割に、非常に濃いアンバーカラーです。恐らく、かなりの割合で、ヨーロピアンオークのシェリー樽を使用していると思われます。香りはナッツやドライフルーツのような芳醇な香りがあり、奥に若干のピート香も感じます。度数は46.3度。ノンチル(冷却ろ過を施さないこと)のせいか、以前のブナハーブンに比べると、上品でリッチな印象がありますね」

「ボディはブナハーブンらしいライト〜ミディアムボディ。軽い口当たりで、かすかな海っぽさも感じられます。シェリー樽を使いながらも海風で鍛えられた野性味のようなものを感じます。清冽な仕込み水による何万年も変わらないようなフレッシュさもいいですね。ストレートよりも、ロックスタイルでキンキンに冷やしたほうが、よりポテンシャルを発揮できると思います」

ブナハーブン12年

ブナハーブン25年

「ブナハーブン25年」について

●ストレートで、時間をかけて楽しみたいモルト

「これはいいですねぇ。まず色はナチュラルな輝きのあるゴールド。そして思わず顔がほころんでしまうようなアロマが香ります。この25年はアメリカン・ホワイトオークのバーボン樽をメインにしているんだろうと思います」

「飲み口はブナハーブンらしいやわらかな口当たりで、うっとりするような陶酔感や和三盆のような上品な甘さをたたえています。それでいて海風のような力強さも内包しています。すべてがピタッとはまっているような最高のバランスですね。この25年は、ある意味ブナハーブンのピークといっても過言ではないでしょう。ストレートで、時間をかけてゆっくり酔いしれたいモルトですね」

「ブナハーブン トチェック」について

●“スモーキー”という名のブナハーブン

「製品名のトチェックとは、ゲール語で『スモーキー』の意味。やわらかな飲み口が特長のブナハーブンにあって、あえてピートを効かせたユニークなラインです。フェノール値35ppmとヘビリーピーテッドの麦芽を使用していますが、ボディはあくまでライト&ミディアム。色自体も軽くクリーンな色合いです。確かにスモーキーでピーティーなアイラらしさはありますが、同時にブナハーブンらしいソフトでスムースな印象も受けます」

「10年近い熟成により、無駄なぜい肉がそぎ落とされ、これこそまさにアイラモルトの入門編にふさわしい1本だと思います。飲み方も、シーンも、飲む人も選ばない、オールマイティーなアイラモルトといえそうです。アイラモルトというと求道者のようなハードなイメージがありますが、トチェックには万人ウケする開放的なキャラクターが備わっていますね」

ブナハーブン トチェック

ブラックボトル

新発売の「ブラックボトル」について。

●気軽にアイラを楽しむなら、この一本。

「ブナハーブンが手がけるブレンデッドウイスキー『ブラックボトル』は、モルト好きにはたまらない1本です。なにを隠そう、アイラにある7つの蒸溜所のモルトがブレンドされているのですから……。他にこんなブレンデッドはありません。ですから一部のモルトファンの間では昔からよく知られた存在でした」

「キーとなるのは、ブナハーブンのピーテッドモルト。口当たりの良さと海のフレッシュさ、というブナハーブンのDNAは継承しつつも、ピーティーなスモーキーフレーバーもかすかに感じさせます。これはハイボールにするといいですね。シングルモルトのハイボールですと高くつきますが、ブレンデッドの『ブラックボトル』であれば気軽に楽しめるはずです。カジュアルにアイラを楽しむなら『ブラックボトル』はオススメですね」

※商品のデザインは撮影当時のものです

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