テキーラができるまで TEQUILA MAKING

創業当時の伝統製法を守りながら、「クエルボ」ならではの
香りと味わいを磨き上げる。品質へのこだわりは変わることがありません。

200年以上、
テキーラを生み出し続ける
「ラ・ロヘーニャ蒸溜所」

メキシコ中西部・ハリスコ州の州都であり、メキシコ第2の都市・グアダラハラから北西へ約60km。テキーラ山の麓にテキーラ地区とラ・ロヘーニャ蒸溜所があります。1812年に操業を開始したラ・ロヘーニャ蒸溜所は、現在も稼動する最古のテキーラ蒸溜所。200年以上にわたり、クエルボ家に伝承された製造方法で芳醇なテキーラを生み出し続けています。

「ホセ・クエルボ」
テキーラのつくり方

01

[ブルーアガベの栽培]

広大な自社畑で
長い歳月をかけて栽培。

テキーラの主原料であるブルーアガベの生育には海抜600~1800mの標高、年間250日以上の晴天、平均気温20℃以上という条件が必要となります。これらを満たすのは世界でもかなり限られた地域です。さらにブルーアガベは苗を植えてから収穫まで長い年月が必要。世界中にテキーラを届けるクエルボ社は、広大な自社畑で6年~12年の歳月をかけて栽培しています。

02

[ピニャの収穫]

熟練の作業もまた、
クエルボの歴史。

収穫を専門とする熟練の「ヒマドール」たちは、長年の経験からアガベごとの収穫時期を見極めます。長い柄の先に円形の刃が付いた「コア」を巧みに操りながら、硬い葉を切り落とし、根元に丸々と育った球茎「ピニャ」を根から切り離して収穫。一家代々「ヒマドール」を続けている家族もいて、技と誇りを受け継ぐとともにクエルボの歴史と伝統をつくり上げています。

03

[加熱]

こだわりの石窯で香りと
味わいを守り続ける。

収穫後ほどなく蒸溜所に運ばれたピニャは、でんぷん質を糖分に変えるために加熱されます。蒸気圧力釜を使い短時間で行う工場も多い中、ラ・ロヘーニャ蒸溜所では、伝統の石造りオーブン「マンポステリア」で約40時間をかけ、じっくりと加熱。「マンポステリア」で蒸し上げたピニャには、香ばしくコクと深みのある甘さが生まれます。効率だけを追わず、昔ながらの製法にこだわることでクエルボならではの香り高いテキーラを守り続けています。

04

[搾汁 ~ 発酵 ~ 蒸溜]

門外不出の酵母、
伝統ある銅製の蒸溜器。

加熱後、ゆっくりと冷まされたピニャは「破砕・加水・圧搾」などの工程をたどり、甘い液汁「モスト」が抽出されます。
モストは発酵タンクに移され、クエルボ社に受け継がれる秘伝の酵母を加えて発酵。そして、銅製の単式蒸溜器で2回の蒸溜を経て、芳しいブルーアガベの香りを湛えた透明な原酒ができ上がります。

05

[熟成]

30年熟成を可能とする
地下熟成庫。

クエルボ社では、レポサド、アネホ、エクストラアネホの熟成用に厳選した良質の樽を使用。アメリカンホワイトオークやフレンチオークなど違う材質、新樽やリフィル樽など違う履歴のものを使い分け、個性が異なる原酒をつくり分けしています。また、平均気温が高いメキシコでは熟成が早く進みますが、ラ・ロヘーニャ蒸溜所は通常の熟成庫に加え、石造りの地下熟成庫を保有しています。