2021年にアサヒビールに新卒で入社して今年で3年目、この春から4年目になります。昨年の9月に人事総務部の採用担当になりました。
スマートドリンキング(=スマドリ)の担当をしており、飲める人も飲めない人もみんなが楽しめる新しくて楽しいお酒の生活文化をつくっていく仕事をしています。
飲みの場に存在する「同調圧力」って確かに感じる方はいますよね。「あの人があれ飲んでるなら、私もそうしなきゃ。」みたいに。
そこにあることで、人と人とを繋ぐことができる等、色んな意味でお酒の力に魅力を感じて、この会社に入社しました。
今日はよろしくお願いします!
そもそも「コミュ力」ってなに?
-大切ってことはわかるけど、
結局どうしたらいいんだろう。-
お二人は「コミュ力」と聞いて何を思い浮かべますか?
どういう時に発揮するモノなんだろうとか、ご自身の体験でも結構です。
お互いのことを知りたい!という気持ちを、相手への配慮を忘れずにどう伝え合うか、とても大事だからこそ、とても難しいなって率直に思います。
コミュニケーションをとりたいけどどうしよう!と迷う状況の中で、一歩アクションできるかどうかの「勇気」が大切なのかなとも思います。
コミュニケーションにおいて「勇気」っていうのは大事かもしれないですね。
萩野さんはどうでしょうか?
配慮、勇気、マインドなどが、キーワードなのかもしれませんね。
「コミュ力」ってなに?
学生に聞いてみました
-大切ってことはわかるけど、
結局どうしたらいいんだろう。-
- 人と対話できる力。コミュニケーションを通して相手と打ち解けたり自分を表現したりする能力。
- 自分の想いや感情を相手に言葉、言語化して伝えることができる。それを初対面でも、性別関係なく話すことが出来る人。
- 相手を不快にさせない会話ができる能力。
- 対等な姿勢で自分の伝えたいことを正確に伝え、相手の言いたいことを正確に聞き取る能力。
- かかわる人に好意的な印象を与える能力。
- 相手の本音を引き出す能力と自分への印象を相手に与える能力。
「やらなきゃ!頑張らなきゃ!」みたいな感じが伝わってきますね。
プレッシャーを抱えている感じはしますね。
これから新しく身につけなきゃ!みたいに考えてることが想像できますね。
授業を受けてそれを自分の言葉で表現するみたいなことも、私はコミュ力の一つだと思っていたんですが。
たしかに。情報を入れて情報を整理する、それを相手に正しく伝えるっていうのは、実際のビジネスシーンにおいては、とても重要だったりしますよね。
学生さんのアンケートを見ると、「正確」っていうのは一部しか出てきてなくて、好意的な印象とか相手が本当はどう思ってるかとか、自分の印象や情報の正しさというよりは、相手の目線をかなり気にしすぎてしまっている可能性もあるんじゃないかなと感じましたね。
そもそも「コミュ力」の定義がバラバラということに加えて、大学生や就活生ならではの「特に不安を感じる部分」があるのかもしれませんね。
人事の立場から見る
「コミュ力」とは?
-ほんとうに聞きたいことを聞いているのか。-
説明会などでよく質問をいただくんですが、本当に自分が伝えたいというよりも、相手に失礼がないようにとか、ちゃんとしなきゃって思っているのは感じますね。
内容というよりもどう聞くかが大事みたいに考えているのかもしれません。
それも大事なことだと思うんですけど、なんか目的が変わってしまって「聞く」こと自体が目的になってしまってる?と感じることはあります。
さっきの「印象」の話と似ていますね。
自分は積極的に質問できる学生なんですよっていう印象を与えるために聞いていると感じることがあるということですかね。
私もさまざまな人事の方とお仕事をしていますが、学生さんにもっと自然に話してほしいなって悩んでいる人事の方は、かなり多い印象があります。もっと本音で語り合いたいのに、と。
「本当に聞きたいことなのかな?」と思われること自体が、その時点でコミュニケーションとして失敗している可能性もありますもんね。
もっと自然さを出す能力をつけるんじゃなくて、いつも通りやってほしいってことですよね。
ぜひ、このあたりはフラットな目線で萩野さんにも伺いたいですね。
コミュニケーションって
やっぱり不安
-HowよりWhat、
言葉のキャッチボールをしてみよう。-
大学にお伺いして、適正飲酒のセミナーをしたり、スマドリに関するワークショップをする中で、まさにこの点感じることがあります。
例えば、学生たちとグループワークを行う中で、積極的にリードする学生がおらず、場がシーンとなっていることはよくありますね。もちろんこちら側が仕切りきれていない側面もあるとは思いますが(笑)。
みんなメモは一生懸命とってくれて考えているんですが、それを口に出して発表する学生の数が比較的少ないというか。
飲み会ってやっぱり楽しい場であるべきだし、不安をどう取り除けるか考えていきたいですね。
一方で、就活に関してはほぼ8割の学生が不安に感じていますね。
追加で「どういった場面でコミュニケーション能力が必要だと思うか?」という質問もしているので、学生の回答を見ていきましょう。
- 人と打ち解けて信頼を得る必要性がある場面と、議論で建設的な結論を出す必要がある場面。
- 面接で自分のPRポイントを主張する時。
- 難しい質問にスムーズに答えなければいけない時。
- オンラインのグループワーク。
- 意志疎通が図れず会話の成り立たなさに呆れた経験のあるオンラインのインターン。
- プレゼンテーションで商品の魅力を伝えたり、作業の手伝いを頼む際など、人に何かを訴えかける場面。
- 新しい環境に足を踏み入れた時。コミュ力によって相手に与える自分の印象(信頼できるか等)が変わるから。
私自身も就活の初期はそんな感じでしたね。就活を進めていくうちに、自分の言葉で喋れなくなってくるんですよね。でも、思ってないことを話し続けるのってかなりつらくて、話もそれ以上のものが出てこなくて。
ただ、そうやって進めていく中で、面接で大失敗したんです。とりあえず大きい企業を受けよう!ってなった時に、そこでじゃあ何をしたいのか、が全く出てこなくて、面接中に黙り込んでしまいました。
150%くらいで返そうと思ってしまうかもしれないけれど、別に10%でもどんどんキャッチボールすればいいのになって思いました。
そうやってキャッチボールしていく方が、自然な自分を表現できるんじゃないかな。
「What」ではなく「How」にいきすぎてしまって、自分でコミュニケーションを難しくしてしまっているのかもしれないですね。
自己分析ってどうやってる?
-自己分析こそ、人の目線も借りてみよう。-
その当時私は一人で就活してたんだなって思います。
先ほどの面接の大失敗の頃くらいに、そう言ったことにも気づいてからは、オンラインではあるけど友達といろんな話をして、一緒に自分を振り返ってもらって、あんなことあったなこんな自分いたな、って幅が広がったような気がします。もちろん私も相手の振り返りを一緒にやりました。
もっとリラックスして、自分らしく、他者を頼っていいんじゃない?って思います。
さっきのワークショップの時にも話しましたが、もっと気軽に発言や表現をしたらいいのに、と思います。
学生の皆さんもありのままの自分でいてもらって、自分の価値観に沿って企業を選んだりとか、キャリアを選択してもらうってことが大事なんだろうなって思います。
自己分析って難しいものじゃなくて、ただただ他者との関わりの中で感じる、分かっていくっていうのでいいと思うんです。
自己分析ではなくて自己理解みたいな感じですね。
私も周りの人に自分のことを聞いていたタイプで、友達は自分のことをよく理解しているので、友達に言われて初めて気づく自分の強みや弱みもありました。当時は当たり前のように感じてはいましたが、今の時代では難しくなってきているのかもしれません。
今後、スマドリを通してこういった場をつくっていきたいですね。
自分らしく。ありのままで。
-スマドリと考える「自分らしさ」の伝え方。-
自己分析もそうですが、やっぱりこういうことって1人だと結構悩んじゃうから、相互に、そして気軽に楽しく話し合ってほしいなって思います。
就活もそうですが、「どうやって?」を考えすぎてしまうから、もったいない気がしますね。気軽にやってみれば人事の人も答えてくれるし、ありのままの自分が表現できる。それでいいと思うんですよね。
就活も一緒で、周りに合わせる必要なんてなくて、ありのままの自分で、企業や人事担当者と向き合っていく方が絶対いいと思います。
お酒を飲めない人にとっても、飲む人にとってもすごくいい時代になってますよね。
「コミュ力」って言葉が一人歩きしてしまう時代だからこそ、その言葉にとらわれすぎず、スマドリ的な考え「もっと自由に、もっと自分らしく。」が、就職活動における精神的な指標の1つになり、みんなが相互に、そして気軽に会話するシーンが増えるといいですよね。
萩野さん、大橋さん、貴重なお話をありがとうございました!
普段はEvangelist(エバンジェリスト)という仕事をしていて、「人の数だけ、キャリアをつくる。」をミッションに、みんなが自分らしく仕事を選べるためのキャリアデータプラットフォームを運営しています。