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私たちパッケージング部門は、商品の中味品質をよくすることはできません。でも、私たちの仕事ひとつで、品質が悪くなることはあるんです----。
イメージしにくいかもしれませんが、ビールは生鮮食品です。牛乳や卵と同じく、放っておけば品質が劣化する繊細なものです。いかに品質を保ったままお客さまのもとに運ぶか。それを考え、実行するのが私たちの仕事です。
アサヒビールでは、新鮮でおいしいビール類が醸造されています。だからこそ、良い状態のまま出荷してお客さまに届けたい。私の中にあるのは、その一心です。
現職に着任前の名古屋工場では、大きな経験をさせてもらいました。それは、全国8つのビール工場のどこかで起こるトラブルについて、8工場がきちんと共有しながら原因や経緯、再発防止策を策定する仕組みを構築するというものです。このプロジェクトは、名古屋工場時代の上司が「始めよう」と声を挙げたもの。私も中心メンバーの一人として参加しました。この挑戦は、かけがえのない財産になりました。
ただそれは大きな変化だったので、現場では戸惑う人もいました。でもあきらめず、筋道を立てて説明を繰り替えしました。すると周りが一緒に動いてくれたんです。また、一つひとつのトラブルが全工場にとって「教材」となりました。そこから学ぶことで、同じようなトラブルの再発防止となりましたので、全社的にみたら、トラブル数の減少につながったんです。この取り組みを通して学んだことは、「大切なのは、『何のためにそれをやるのか』を明確にして説明することだ」ということです。
このプロジェクトに全力を傾けられたのは、大きなトラブルが起きれば、工場での製造が止まる恐れもあるためです。どういうことかというと、スーパードライを愛飲してくださっている方に届けられなくなり、ご迷惑がかかってしまうということです。だからトラブルを無くしたかったんです。
最初の話に戻りますが、とにかく中心にあるのは「商品を、良い状態のままお客さまに届けたい」ということです。社員はみな、その一方向を向いています。だからこそ、経験値や年齢に関係なく新しいアイデアを出せる環境ですし、「一緒に改善していこう」と社員同士が力を合わせています。毎日、多くの商品を製造していますが、一つひとつ丁寧に出荷していきたいですね。素晴らしい商品を、素晴らしい状態のままに。
※所属部署は取材当時のものになります。