「アサヒ ラグビースクール」第9弾は
群馬県前橋市へ
幼児から中学3年生までの子どもたちが参加
楽しさと厳しさを伝えるスクールに!
(群馬県・2024年12月14日)
ラグビーワールドカップ2029まで全大会(2025年女子イングランド大会、2027年男子オーストラリア大会、2029年女子オーストラリア大会)のプリンシパルパートナーとして、アサヒビールはラグビー界のさらなる発展をサポートしていきます。その活動の1つとして、「アサヒビール・ラグビーアンバサダー」の五郎丸歩さんと一緒に全国各地でラグビースクールを開催し、ラグビーならではの「気持ち高まる瞬間」を創出しています。
2024年を締めくくるラグビースクールに選ばれたチームは、群馬県の「前橋ラグビースクール」。1976年から続く歴史あるクラブチームで、『楽しく強いラグビー』をモットーに、現在はNPO法人として活動しています。卒業生にはリーグワンで活躍したり、U15のセブンズ日本代表になったり、同スクールに戻ってきてコーチとして指導している人もいます。
訪れたのは、彼ら彼女らの練習場所の市営敷島ラグビー場。河川敷にあり、ラグビーコートが2面ほど取れそうな広さに驚きます。スクールが始まる1時間前には子どもたちが続々と集まり、すぐにラグビーボールで遊びだす子の姿も。そんななか、突然現れた五郎丸さんに、子どもたちだけでなく保護者の方々のテンションも一気に高まり、スクールが始まる前から盛り上がりを見せました。
ワクワクが抑えきれず落ち着かない子どもたちの背後から、「みんな、こっちに集まって」というコーチ陣たちの掛け声が!いよいよ第9弾アサヒ ラグビースクールが始まります。

2035年にラグビーワールドカップが日本で開催!?
12月の澄んだ青空の下、冷たい風に肌寒さを感じる土曜の午後に、ラグビースクールは始まりました。五郎丸さんと一緒に今回のスクールをサポートしてくれるのは、ラグビー元日本代表の大野均(ひとし)さん。身長が180㎝を超える2人に、子どもたちは目が釘付けです。
「みなさん、約10年後の2035年、何かの世界大会が日本で開催されるかもしれません。そう、ラグビーのワールドカップ。まだ開催は決定していませんが、このラグビークラブチームから日本代表になる子がいるかもしれない。みんなに頑張ってほしいなぁと思いながら、我々はこのスクール活動を通じて応援していきます。今日は普段の練習で疑問に思っていることを、何でもいいので質問してくださいね!」と五郎丸さん。
「五郎ちゃんは3歳からラグビーを始めましたが、私は19歳から始めました」との大野さんの挨拶に、子どもたちから「えー!」「19歳⁉」とどよめきが起こりました。「みなさんと一緒にラグビーを楽しめる時間を過ごしたいと思います」と笑顔で話す大野さんに、子どもたちも「よろしくお願いします!」と元気いっぱいに応えてくれました。


五郎丸さんの問いかけで「考える練習」に
広いグラウンドの端から端までを使って、「年少から年長までの幼児の部」「小学1年生~2年生の部」「小学3年生~4年生の部」「小学5年生~6年生の部」「中学生の部」と5つに分かれて練習がスタート。五郎丸さんは「小学3年生~4年生の部」、大野さんは「小学1年生~2年生の部」から参加しました。
五郎丸さんのチームでは、ランニングで体を温めた後、4人1組になって走りながら隣の選手にパスを出す「4人連続パス」から練習がスタート。まずはいつもと同じように、みんなの練習をじっと見ている五郎丸さん。一通りチェックし、「はい、みんな集まって。2人、前に出てきて私の左右に並んで」と集合をかけ、ボールを子どもに渡します。そして、「パスをもらうときの体の向きは?」「手はどこに構える?」「キャッチしてから手はどう動かす?」「どうしたら最短スピードでボールを渡せるの?」と、子どもたちに次々と問いかけていきます。
自信が持てずなかなか発言できなかった子も、「間違っても大丈夫だよ」と五郎丸さんに背中を押され、少しずつ自分の意見を口に出せるように。「うん、それでどうする?」と五郎丸さんがさらに問いかけ、意見を深掘りしていきます。
「ボールが飛んでくる方向に体を向けて両手を構え、受け取ったら、腕を下に落とさずに左から右へ直線でパスするイメージ。いい?分かる?はい、失敗してもいいからチャレンジしよう!」との五郎丸さんのアドバイスで、パス練習が再開。
最初はうまくキャッチできなかった子どもたちも、ボールを落とす回数が少しずつ減り、パスを出すスピードが明らかにアップしていきました。
「ボールをキャッチするときにスピードが落ちていない?」「スピードがある中で練習しないと試合では使えないよ。ミスしてもいいから、『走りながらパス』『走りながらキャッチ』を意識して!」「スピードを落とさずに練習しよう」
五郎丸さんから次々と出てくる言葉を浴び、子どもたちは必死です。「はい、パス!」と、パスを受け取る側の掛け声も自然と大きくなっていきました。
続いて、小学5年生~6年生チームへ移動した五郎丸さん。タックルや、タックルして相手が持っていたボールが地面に落ちた状況を想定したコンタクトプレーの練習では、各プレーの正しい体勢や、相手が倒れるのを待つのではなく自分から仕掛ける大切さといったマインドもアドバイス。五郎丸さんの手取り足取りのサポートを受けながら子どもたちは練習を繰り返し、正しい体勢を体と頭で覚えていました。




強いチームの特徴とは?
大野さんは、小学1年生~2年生の子どもたちと一緒にタックルを使わないタグラグビーで体を温め、パスとキャッチの基礎練習ではパス出し担当としてサポート。5人の幼児チームでは、はしゃぎ回る年頃の子たちの笑い声が絶えないなか、遊びながらラグビーの楽しさを伝えていました。
小学5年生~6年生チームでは、タックル練習でアドバイス。「前に出す足と同じ側の肩を一緒に出すように」「前に出るスピードを意識して!」などの熱い指導に応えるかのように、子どもたちが一本一本集中して練習に挑んでいる様子が印象的でした。
中学生の部では、実践練習となるミニゲームが始まっていました。笛を持った五郎丸さんが生徒たちと一緒に走りながら、「前を見ろ!」「前に出ろ!」「空いているスペースはどこだ?」と、グラウンドの四方に散らばるすべての中学生たちに届くように声を張り上げます。
ミニゲームが終わるとみんなを集め、「強いチームの特徴は何か分かる?」と切り出した五郎丸さん。「ボールが飛ぶ方向に体が動いてしまいがちだけど、前や周りをしっかり見ながら、自分に与えられた役割をやり遂げる選手がいるチームは強い。息が上がったときこそ正確な判断ができるように、意識して練習してください」とアドバイス。中学生たちは真剣な眼差しで五郎丸さんの話に耳を傾けていました。




当たり前のことを当たり前にできる選手に育ってほしい
2時間の練習はあっという間に終了。手袋がないと指先がかじかむほどの寒さでしたが、五郎丸さんや大野さんの指導に耳を傾けながら、夢中になって走り回っていた子どもたちは顔が真っ赤で体も温まり、ラグビーならではの「気持ち高まる瞬間」も体感してくれたと思います。
質疑応答の時間では、「はい!はい!はい!」と元気よくたくさんの子どもたちが手を挙げました。「苦手なポジションはどこですか?」という質問に大野さんは「スタンドオフ。キックが苦手で」(笑)と回答。「ラグビー以外でどんな競技が好きですか?」という質問には五郎丸さんが、「僕は小学生のときにサッカーをしていました。さまざまなスポーツをすることがラグビーには役に立つんですよ」というラグビーにかかわる質問から、「餃子には何をかけますか?」というユニークな質問(五郎丸さんは醤油だそう)までお答えいただきました。 「次、いつ来ますか?」と幼児からのかわいらしい質問には五郎丸さんが思わず「明日来ます」と答える、ほほえましいシーンもありました。
閉校の挨拶で五郎丸さんは、「どの学年の子どもたちも元気よくラグビーを楽しんでいて、うれしかったです。日本代表に選ばれる選手は基礎がしっかりできています。練習して基本の技術をしっかり身につけるのはもちろん、挨拶などの当たり前のことを当たり前にできるようになってほしいと思います」とアドバイス。
大野さんも「明日のヒーローズカップ(小学生のミニラグビー大会)に出場する小学校高学年がいると聞いています。悔いのないパフォーマンスが発揮できるように頑張ってください。僕も全国大会へ応援に行くのでそこで会えるのを楽しみにしています」とエールを送りました。
前橋ラグビースクール校長の高井光男さんは、「五郎丸さんが最後におっしゃった『基礎、そして当たり前のことがしっかりできること』に尽きると思います。コーチ陣もそんな思いを込めた指導を心がけていますが、やはりレジェンドにアドバイスをしてもらうと、子どもたちは真剣に聞いて練習に集中する。とてもいい機会になりました」と感想を述べました。中学2年生の男子は、「練習中の五郎丸さんのアドバイスは厳しく感じたけれど、とっても分かりやすかった。試合で勝ちたい、優勝を目指したいという思いが強くなってきました」と話してくれました。




楽しさや厳しさも伝えるのがこのスクールの意義
スクールを終えて大野さんは、「小学校低学年の子どもたちには、ラグビーを通じて仲間と一緒に体を動かすことの楽しさを味わってもらいたいと考えながらアドバイスをしました。高学年や中学生になると、ゲームでの自分の立ち位置や仲間とのコミュニケーションの大切さを意識して伝えました。このクラブチームは仲間といった横のつながりが強いと感じました。元気な子たちだったので、教えていて純粋に楽しかったですね」と話してくれました。
「タグラグビーで遊んでいるうちは面白いけれど、タックル練習が始まる小学3年生以降になると、『やりたくない』と思ってしまう子どももいます。そんな子たちにいかにラグビーの面白さを伝えるかを意識して、アドバイスをしている」と五郎丸さん。さらに、アサヒビールがラグビーワールドカップ25年女子イングランド大会、27年男子オーストラリア大会、29年女子オーストラリア大会のプリンシパルパートナーを務める企業であることにも触れ、「そんな企業が主催するラグビースクールなので、参加した子どもたちのなかから、やはり1人でも多くラグビーワールドカップに出場するラグビー日本代表メンバーになってほしい。我々もそれを追い求めることで、ラグビーの面白さや奥深さが多くの人々に伝わると信じています。小学校高学年や中学生には、楽しさだけではなく厳しいアドバイスもしていきたいです」と、このスクールの意義や指導する立場としての想いも語ってくれました。
「アサヒ ラグビースクールSeason5」はこれで終了ですが、Season6は開催が決まり次第、X(旧Twitter)などで募集を告知します。五郎丸さんが全国各地に訪れてラグビーの面白さをお伝えしますので、ぜひお楽しみに!


