【2023年 アサヒビール事業方針】ビールの魅力向上と新たな価値の創造で
“すべてのお客さまに、最高の明日を。”お届けする
アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 塩澤賢一)は2023年の事業方針を「ビールの魅力向上と新たな価値の創造で“すべてのお客さまに、最高の明日を。”お届けする」としました。グループ理念“Asahi Group Philosophy”で掲げるミッション「期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造」の実現に向けて、2020年に制定した長期経営方針“Value経営への変革”の取り組みを加速していきます。
2023年 アサヒビール事業方針
2026年までの酒税改正に伴い段階的に酒税が一本化されるビール類では、10月にビールの減税が予定されています。拡大が見込まれるビール市場において「スーパードライ」と「アサヒ生ビール」の2つのブランドに注力し、お客さまによりビールの魅力を感じていただけるよう、おいしさや楽しさを体験いただける機会を創出しビールの魅力向上に取り組みます。
昨年のフルリニューアル以降好調な「スーパードライ」は、本年開催される「ラグビーワールドカップ2023フランス大会」のオフィシャルビールとして専用デザイン缶やTVCM、イベントなどを通じて「気持ち高まる瞬間」を創出し、ブランド価値向上に取り組みます。開栓するときめ細かい泡が自然に発生し、飲食店のジョッキで飲む樽生ビールのような味わいが楽しめる『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』は、本年から“「生ジョッキ缶」なら最高の一杯目が楽しめる”ことの訴求を強化し、ビールの楽しさやワクワクを提供します。
「アサヒ生ビール」ブランドは「スーパードライ」に次ぐ第2の柱として取り組みを強化します。2月14日から『アサヒ生ビール』の中瓶500mlと缶250mlを通年で、『アサヒ生ビール黒生』の缶250mlを数量限定で発売しラインアップを強化します。
業務用市場では「外食の際においしい樽生ビールが飲みたい」というニーズにお応えするため、飲食店と協業し外食ならではの価値である樽生ビールの品質向上に取り組みます。「うまい!樽生ビール」を提供する飲食店の認定制度を活用し、2022年11月時点で約2,900店ある認定店のさらなる拡大に取り組みます。さらに「スーパードライ」の辛口を驚きのうまさで体験できる“氷点下のスーパードライ”「エクストラコールド」の提案も強化します。
健康意識の高まりに対しては、2022年に過去最高売上を達成した糖質ゼロ※1の発泡酒『アサヒスタイルフリー<生>』、糖質ゼロ・プリン体ゼロ※2・カロリー最少級※3の新ジャンル『アサヒ オフ』に注力します。
新ジャンルは、「すっきり・爽快」を求めるニーズに対しては『クリアアサヒ』、「コク・味わい」を求めるニーズに対しては『アサヒ ザ・リッチ』の2つのブランドへの取り組みを強化し、認知拡大や飲用喚起を図ります。
RTD※4はエリア限定で全国発売を見据えた複数の新ブランドの発売を予定しています。お客さまのニーズをこれまで以上に把握し、期待を超える商品の開発を目指します。
洋酒は主力の「ブラックニッカ」ブランドや、プレミアムレンジ商品の「竹鶴」「余市」「宮城峡」に注力し、ウイスキーの楽しさや魅力を発信します。
ワインは新ブランドの展開とともにエノテカとの協業を進め、幅広いラインアップを生かしてお客さまにワインの魅力をお伝えすることで新規飲用者拡大を目指します。
飲み方の多様性を尊重する「スマートドリンキング」をさらに推進するために、吉本興業株式会社と大型コラボレーション施策を継続的に実施し、お客さまがもっと自由に楽しくお酒を選択できるような提案を強化していきます。“飲めても、飲めなくても、みんな飲みトモ。”をキーメッセージに、お酒を飲む人も飲まない人も一緒に楽しめる社会の実現を目指します。
2022年 アサヒビール概況
2022年のビール類市場の販売数量は、ビールの拡大や業務用市場の回復に伴い、3%程度伸長したと見込まれます。そのような中、当社のビール類の販売金額は、5,933億円(前年比110.1%)となりました。
ビールは『アサヒスーパードライ』を1987年3月の発売以来初めてフルリニューアルし、2022年の販売数量が前年比113.2%となり好調に推移しました。「スーパードライ」の購入者は、2021年末の1,961万人※5から2022年11月には2,080万人※6となり、2012年以来10年ぶりに2,000万人を超えました。『アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶』は7月から通年発売を開始し、10月からは新たに「生ジョッキ缶大生(だいなま)」を発売し、より満足感を得られるワクワクとおいしさの提供に取り組んでいます。“マルエフ”の愛称で親しまれる『アサヒ生ビール』に加え、2月から新たに『アサヒ生ビール 黒生』を発売しラインアップを強化しました。4月にはアサヒビール発祥の地である大阪に“記憶に残る最高の一杯に出会える場所”がコンセプトの体感型施設「アサヒビール ミュージアム」(吹田工場内)を開業しました。
発泡酒は2007年に業界で初めて“糖質ゼロ”を実現した発泡酒として発売した『アサヒスタイルフリー<生>』に注力し、 TVCMやSNSなどを活用した情報発信に加え、賞品が抽選で当たるキャンペーンを継続的に実施し購入喚起を図ったことで、販売数量は前年比100.2%となり過去最高の売上を更新しました。
新ジャンルは『クリアアサヒ』『アサヒ ザ・リッチ』の商品・広告・販促を連動させて訴求し、新規飲用者の獲得と飲用喚起を図りました。
RTDは豊富な果汁フレーバーを展開する「贅沢搾り」や“ご褒美チューハイ”がコンセプトのリキャップできるボトル缶「ザ・クラフト」といった独自価値をもったブランドに注力し、新規飲用者の獲得に取り組みました。
洋酒は国産ウイスキー「ブラックニッカ」ブランドに注力するとともに、2015年以来7年ぶりに熟成年数を表記したエイジング商品『シングルモルト余市10年』を数量限定で発売しました。
ワインは「サンタ・ヘレナ・アルパカ」に注力し“うちの夕食がディナーになる、アルパカ”をキーメッセージとして店頭やSNSで情報発信を強化し、家庭内でカジュアルにワインを楽しむ飲用シーンを訴求しました。
焼酎「かのか」では、家庭内での飲み方提案や“糖質・プリン体ゼロ”を訴求したパッケージで販売し、女性や若年層を中心に焼酎の新規飲用者の獲得に取り組みました。
アルコールテイスト飲料は「ドライゼロ」や「スタイルバランス」に注力しました。アルコール分0.5%の“微アルコール”カテゴリーでは、「ビアリー」の期間限定商品やワインテイスト飲料「ビスパ」を新たに発売することで、お客さまの選択肢拡大に取り組みました。
-
※1:
食品表示基準による(以下同様)
-
※2:
100ml当たりプリン体0.5mg未満を「プリン体0」と表示しています
-
※3:
発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)②」比
-
※4:
「Ready to Drink」の略。購入後、そのまま飲用可能な缶チューハイなどを指します。
-
※5:
出典:インテージSCI (20-69歳) ビール缶市場 2021年1月〜2021年12月(12ヵ月間) 購入者数
-
※6:
出典:インテージSCI (20-69歳) ビール缶市場 2021年12月〜2022年11月(12ヵ月間) 購入者数
2023年 売上目標と前年実績
■ビール類
2023年目標 | 前年比 | 2022年実績 | 前年比 | |
ビール類計 | 6,119億円 | 103.1% | 5,933億円 | 110.1% |
スーパードライ | 6,970万箱 | 101.2% | 6,888万箱 | 113.2% |
---|---|---|---|---|
スタイルフリー | 1,250万箱 | 100.2% | 1,248万箱 | 100.2% |
クリアアサヒ | 1,350万箱 | 94.1% | 1,434万箱 | 92.7% |
■ビール類以外のカテゴリー
2023年目標 | 前年比 | 2022年実績 | 前年比 | |
洋酒 | 555億円 | 100.4% | 553億円 | 112.0% |
RTD | 360億円 | 100.8% | 357億円 | 96.9% |
ワイン | 454億円 | 101.8% | 446億円 | 104.8% |
焼酎 | 180億円 | 86.1% | 209億円 | 101.7% |
アルコールテイスト飲料 | 432億円 | 108.0% | 400億円 | 99.2% |
-
※
箱は大びん633ml×20本で換算
-
※
2022年実績(金額)は、1,000万円の桁を四捨五入
-
※
2022年実績(箱)は、1,000箱の桁を四捨五入