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ニュースリリース

アサヒビール株式会社のニュースリリース

ニュースリリース2015年

2015年11月19日
アサヒビール株式会社

〜おかげさまで20年〜
アサヒビール大山崎山荘美術館
開館20周年記念の取り組み

おかげさまで20周年

 アサヒビール大山崎山荘美術館(所在地 京都府乙訓郡大山崎町、館長 竹田義信)は、来年開館20周年を迎えます。日ごろのご支援に感謝の気持ちを伝えるとともに、当館設立の原点を大切にしながらも、これを機に新たな取り組みを展開してまいります。

【歴史】

 アサヒビール大山崎山荘美術館は、関西の実業家・故加賀正太郎氏(1888-1954)が大正から昭和初期にかけ建設した「大山崎山荘」を創建当時の姿に修復し、安藤忠雄氏(1941-)設計の新棟「地中の宝石箱」などを加え、1996年4月に開館しました。

 正太郎氏の没後、加賀家の手を離れた大山崎山荘は、平成のはじめには傷みが激しく荒廃寸前となっていました。さらに周辺が開発の波にさらされるなかで、貴重な建築物と周囲の自然の保護保存を求める声が多くあがりました。

 加賀氏は、ニッカウヰスキーの設立にも参画し、アサヒビールの初代社長であった故山本爲三郎(1893-1966)と同じ財界人として深い親交がありました。京都府や大山崎町から要請を受けたアサヒビール株式会社は、行政と連携をとりながら、山荘を復元し美術館として再生することとしました。

【これまでの取り組み】

 美術館所蔵品の中核を成すのが、美術館開設に際して寄贈された山本爲三郎コレクションです。山本は芸術や文化活動に対する理解が深く、とりわけ民藝運動を篤く支援しました。民藝運動とは、昭和初期に柳宗悦(1889-1961)らによって提唱され、健やかな無事の美を宿す民衆的工芸を再評価した芸術運動です。コレクションには、山本との交友から生まれた河井ェ次郎(1890-1966)、濱田庄司(1894-1978)、バーナード・リーチ(1887-1979)、芹沢_介(1895-1984)、黒田辰秋(1904-1982)らの作品をはじめ、国内外の工芸の名品が含まれています。そしてもうひとつの核が、印象派の巨匠クロード・モネ(1840-1926)による《睡蓮》連作です。当館「地中の宝石箱」では、モネ晩年の傑作を常設展示しており、6月ころには庭園の池に咲く睡蓮の花とモネ《睡蓮》の競演を楽しむことができます。

 また、当館では多様な文化と人々をつなぐ架け橋として、持ちうる資源を活かし、未来志向の発信をつづけてきました。ゆたかな緑に恵まれた大山崎は、ふるくから京都と大阪を結ぶ交通の要衝として栄え、多くの文化人を惹きつけた、歴史と文化の薫りにみちた町です。そのなかにあってアサヒビール大山崎山荘美術館は、地域文化力のさらなる向上をはかるとともに、美術の魅力を伝えるため、子どもから大人の方までさまざまな層に応じた普及活動にとり組んできました。

【今後の取り組み】

 アサヒビール大山崎山荘美術館では、20周年を機に地域に開かれた美術館としてますますお客様に愛される美術館をめざし、継続的に当館の魅力を発信していきます。展覧会では、20周年記念事業として下記の特別展を計画しており、今後も当館の更なる社会的価値の向上と認知拡大を図ってまいります。

【開館20周年記念展概要】

開館20周年 プレ企画
企 画 名 「山本爲三郎没後50年 三國荘展」
会   期 2015年12月22日(火)〜2016年3月13日(日)
概   要

朝日麦酒(現アサヒビール)初代社長であった山本爲三郎の没後50年を記念し、山本が生前民藝運動を支えた証でもある「三國荘」を紹介する展覧会。
1928年、御大礼記念国産振興東京博覧会に、柳宗悦・河井ェ次郎・濱田庄司をはじめとする民藝運動の人々が出品したパビリオン「民藝館」を山本が買い取り、大阪・三国の自邸に移築し「三國荘」とよばれるようになった。三國荘は山本家の生活の場となるとともに初期民藝運動の拠点ともなった。展示室内で往時の室内の再現を試み、近年注目が高まる三國荘の全貌に迫るとともに、その歴史的・美的価値を再考する。

三國荘 外観
三國荘 外観

開館20周年 企画第一弾
企 画 名 開館20周年記念特別展「終わりなき創造の旅 絵画の名品より(仮)」
会   期 2016年3月19日(土)〜2016年6月5日(日)
概   要

「終わりなき創造の旅」をテーマに、古今の作家たちによってくり返されてきた創造にまつわる「旅」に焦点をあて、絵画を中心に当館珠玉の名品を紹介する展覧会。
フィンセント・ファン・ゴッホの「ヌエネン時代」や、「青の時代」とよばれるパブロ・ピカソの原点である貴重な初期作品をはじめ、旅に暮れたクロード・モネが旅先で描いた作品や、旅してきたものに創造の源泉を見いだしたアメデオ・モディリアーニの作品などを一堂に公開するほか、陶芸家バーナード・リーチが手がけた絵画作品や朝鮮古陶磁研究者の浅川伯教と思想家柳宗悦の蒐集によってもたらされた工芸品と「旅」とのつながりにもせまる。

パブロ・ピカソ《肘をつく女》1902年,当館蔵
パブロ・ピカソ《肘をつく女》
1902年,当館蔵

開館20周年 企画第二弾
企 画 名 開館20周年記念特別展「未来も新しくまた過去も新しい 工芸の名品より(仮)」
会   期 2016年6月11日(土)〜2016年9月4日(日)
概   要

「未来も新しくまた過去も新しい」−民藝運動を提唱した思想家の柳宗悦は、過去のものとして失われつつあった品々に宿る美を説いた。アサヒビール初代社長の山本爲三郎は美の生活化を訴えた柳の理論に共鳴し、その運動を初期から篤く支援した。本展では、山本爲三郎コレクションを引き継いだアサヒビール大山崎山荘美術館の工芸の名品を厳選し、山本が新しい時代の美をもとめるなかで着目した、中近東をはじめとする世界各地の古陶磁の逸品を紹介する。加えて、同時代における美の創出にも理解を示した山本が支えた河井ェ次郎、濱田庄司、棟方志功、芹沢_介ら民藝運動の作家たちによる代表作を回顧し、彼の芸術支援活動に通底した美意識を探る。

《スペイン ラスター彩鉢》18世紀,当館蔵
《スペイン ラスター彩鉢》
18世紀,当館蔵

開館20周年 企画第三弾
企 画 名 開館20周年記念「クロード・モネ‐うつくしいくらし、あたらしい目(仮)」
会   期 2016年9月17日(土)〜2016年12月11日(日)
概   要

開館20周年を記念してコレクションの要であるクロード・モネに焦点を当て、所蔵するモネ作品8点を全点一堂に公開する。地中館では、所蔵する《睡蓮》全5点を同時に展示し、地中に埋もれた円形の空間でモネ晩年の連作《睡蓮》に囲まれる空間を創出する。また、山手館では、国内美術館等のコレクションから厳選された初期から中期に至る作品を公開し、絵画の新しい時代を切り拓くと同時に、晩年には庭を造り、食を楽しみ、美しいくらしを追いもとめたクロード・モネの画業をふり返る。地中館と山手館、合わせてモネの絵画作品約20点で構成し、クロード・モネの画業を俯瞰する。

クロード・モネ《ポール=ドモワの洞窟》1886年,茨城県近代美術館蔵
クロード・モネ
《ポール=ドモワの洞窟》
1886年,茨城県近代美術館蔵

開館20周年 企画第四弾 [ 予定 ]
企 画 名 開館20周年記念「ロベール・クートラス 僕は小さな黄金の手を探す」
会   期 2016年12月17日(土)〜2017年3月12日(日)
概   要

2015年に没後30年を迎えた、フランス・パリ生まれの画家ロベール・クートラス(1930-1985)を紹介する展覧会。「現代のユトリロ」と評されたクートラスの作品は、一部の美術愛好家から熱狂的に支持されてきたものの、現地フランスでも日本においてもひろく知られることはなかった。しかし、2012年にシャルトル市立美術館(フランス)で、2015年には渋谷区立松濤美術館で作家の回顧展が開催され、その一見ユーモラスな中に静かな悲しみを湛えた作品たちは、大きな反響を呼んだ。本格的な回顧展として関西初となる本展では、独特な神話のイメージや抽象的な模様で彩った小さな紙面「カルト」や人間と動物のあいだのような生物がたたずむ静謐なグアッシュなど、日本未公開作品も含む作品群から、クートラスの稀有な創造世界を展覧する。

ロベール・クートラス《無題》1979年,個人蔵撮影: 片村文人
ロベール・クートラス《無題》
1979年,個人蔵
撮影: 片村文人

 アサヒビール大山崎山荘美術館では、貴重な建築物や美しい庭園を後世に遺すとともに、美術館としての個性を生かした企画展示など、独自の文化発信を今後も行ってまいります。

【 本件に関するお問い合わせ先 】
アサヒビール大山崎山荘美術館   TEL 075-957-2364 FAX 075-957-3126
広報担当 : 芦刈 歩

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