１．頂新への出資及び伊藤忠商事との業務提携の背景と目的

　当社は、中国食品・流通最大手である頂新グループの持株会社である頂新（ケイマン）ホールディング（英文名称：TING HSIN (CAYMAN ISLANDS) HOLDING CORP.、以下「頂新」）の第三者割当増資の引受により増資後発行済株式ベースで頂新株式の約6.54％を取得することに合意致しました。引受金額は520百万米ドル（※438億円）となります。なお、頂新株式の取得は、当社の100％子会社である株式会社エイ・アイ・ビバレッジホールディング（以下「ＡＩＢ」）を通じて行います。

　併せて、当社は、既に頂新株式の20％を保有している伊藤忠商事株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：岡藤正広、以下「伊藤忠商事」）と、中国における飲料事業に加えて、当社が日本国内で展開している高付加価値食品や機能性食品を中心に、中国及び台湾における食品事業についても業務提携を行うことに合意致しました。当社と伊藤忠商事の両社は、共同で新会社「株式会社シーエフアイ（仮称）」（本社：東京都港区、以下「新会社」）を設立し、同新会社を通じて頂新株式を保有することにより、中国及び台湾市場における食品事業の拡大を協力して目指していくことと致しました。この新会社の頂新株式の持株比率は約25.2％となる見込みです。

　また、上記の頂新株式の取得と同時に、当社はＡＩＢが保有する、康師傅飲品控股有限公司（英文名称：Tingyi-Asahi Beverages Holding Co., Ltd、以下「康師傅飲品」）の発行済み株式39.996％のうち8％を、頂新に520百万米ドル（※438億円）で売却することで合意致しました。

　※　1米ドル＝84.3円で換算

　頂新は、主に中国で即席麺、飲料及び菓子の製造販売を手がける康師傅控股有限公司（英文名称：TINGYI (CAYMAN ISLANDS) HOLDING CORP. 香港証券取引所上場、以下「康師傅」）を中心とする子会社・関連会社群を通じて、中国及び台湾において食品製造・販売事業、外食チェーン事業、小売事業を展開しています。

　当社、伊藤忠商事と頂新グループ間の関係は、2004年4月に、康師傅の飲料子会社である康師傅飲品に当社と伊藤忠商事が合弁で資本参加することにより本格的に開始しました。当社は、茶系飲料、ジュース類及びボトルドウォーターを含む中国の非炭酸系飲料市場において主要な地位を占める康師傅飲品に対し、飲料事業における生産技術やマーケティングなどの支援並びに康師傅の幹部社員を当社で一定期間受け入れる等の人材交流を、伊藤忠商事は2008年11月に公表済みの通り、頂新に20％出資したことに加え、CVS事業・製パン事業等の合弁事業を頂新グループと設立するなど、両社共に頂新グループと強固な関係を構築しております。

　今回の当社による頂新への出資及び当社と伊藤忠商事の業務提携は、当社、伊藤忠商事及び頂新グループ間の提携を更に強化することを目的としたものです。当社は引き続き康師傅飲品の中国での成長を支援するとともに、頂新グループが展開する広範な食品事業分野において伊藤忠商事及び頂新グループとの連携を図り、製造技術・品質管理・商品開発などのノウハウの提供、並びに当社グループ商品の販売や高付加価値素材の活用を通じて、中国及び台湾における食品事業への展開・拡大を目指していきます。

２．新会社の概要

３．取引実行スケジュールと頂新グループ、伊藤忠商事及び当社の所有株式の状況

　今回の取引の実行スケジュールは、契約で定める一定の条件の充足を前提として、頂新株式の取得と康師傅飲品株式の売却を同時に行うこととなっており、本年10月末迄を目処に完了する予定です。また、新会社は、設立後すみやかに、ＡＩＢ及び伊藤忠商事から頂新株式の取得手続きを行い、本年11月末迄を目処に完了する見込みです。

４．業績への影響

　今回の取引による当社の通期連結業績予想への影響につきましては、本日付で別途開示しております「特別利益及び特別損失の計上に関するお知らせ」をご参照下さい。

＜参考資料＞

（頂新グループの主要企業）

1） 康師傅控股有限公司（英文名称：TINGYI (CAYMAN ISLANDS) HOLDING CORP.）

2） 康師傅飲品控股有限公司（英文名称：Tingyi-Asahi Beverages Holding Co., Ltd）