ニュースリリース
アサヒビール株式会社のニュースリリース
アサヒビール株式会社
2010年 アサヒビール 国内酒類事業マーケティング方針
〜 “変革へ向かって、動く” 〜
ブランド強化・育成に最注力し、市場でのプレゼンス向上を目指す。
アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 荻田 伍)は、昨年12月に2010年から2012年までの3ヵ年に渡る第4次中期経営計画を発表しました。その初年度である本年、国内酒類事業においては、“変革へ向かって、動く”をスローガンに掲げ、ビール、新ジャンルへの取り組みを最優先として、ブランドの強化・育成に注力し、国内酒類市場でのさらなるプレゼンス向上を目指します。
生活防衛意識の高まりによる「低価格志向」や、「健康志向の高まり」といった市場環境は本年も大きな変化は無いと思われます。ビール類市場においても、「ビールの停滞」「発泡酒の減少」「新ジャンルの伸長」という大きな流れは継続すると考えています。そこでアサヒビールでは、2010年のマーケティング方針として、
・「ビールの潜在需要喚起」
・「糖質ゼロ・オフニーズへの対応強化」
・「多様化する新ジャンルへの新価値提案」
の3つをキーワードとして、ビール類市場の活性化に取り組んでいきます。
当社が最大の強みとするビールにおいては、主力商品である『スーパードライ』ブランドのさらなる強化に注力します。咋年の春と秋に実施し、ご好評を頂戴した『スーパードライ』の対象品種売上1本につき1円を各都道府県の環境保全活動などへ寄付をする『「うまい!を明日へ!」プロジェクト』を本年も継続して展開するほか、新機軸の飲み方提案などの飲食店向け活動強化やインパクトのある新広告の展開に加え、本年2月に開催されるバンクーバー冬季オリンピックにおいて「JOCゴールドパートナー」として、「スーパードライ」で店頭を盛り上げ、キャンペーンやTVCMをはじめとするコミュニケーションを実施します。
新ジャンルにおいては、拡大する新ジャンル市場の牽引役を担い、業界を代表するブランドへと成長した『クリアアサヒ』につき、味もパッケージもクオリティアップし、さらなるブランド強化に注力します。
また、3月には新ブランド『アサヒ ストロングオフ』を発売します。『ストロングオフ』は、アルコール度数高めで飲みごたえがありながら、糖質を60%オフ※1することにより、スッキリとした味わいを実現した、お客様の嗜好の多様化に対応した、新提案の新ジャンル商品です。
※1) 発泡酒をベースとした当社「リキュール(発泡性)」比(詳細は別紙リリースをご参照ください)
発泡酒については、市場が低減傾向にある中、昨年過去最高の売上を達成し、好調に推移を続ける『スタイルフリー』につき、積極的な広告・販促活動を通じて、さらなるブランド育成を実施していきます。
ビール類以外の酒類カテゴリーについては、それぞれの分野における主軸ブランドを強化・育成し、市場での存在感をさらに高めていきます。
焼酎では、主力ブランドである『かのか』において積極的にマーケティング投資を行い、ブランド力をさらに強化していきます。
低アルコール飲料では、『アサヒSlat(すらっと)』を引き続き最重点ブランドとして、昨年同様、広告・販促実施や新フレーバー投入などを通じて育成・強化していきます。
洋酒では、国産ウイスキーの代表的ブランド『ブラックニッカ クリアブレンド』を最重点商品とし、家庭用ウイスキー市場におけるポジション向上を目指します。また、蒸溜所を起点とした情報発信などにより、『余市』『竹鶴』『宮城峡』などのブランド育成を図り、ニッカブランドの価値向上につなげていきます。
ワインは、国産では、“自然・安心志向系”ワインの『酸化防止剤無添加 ワイン物語』『酸化防止剤無添加 有機ワイン』を中心に、サントネージュブランドの育成強化を図っていきます。輸入ワインは、世界的にもブランドが確立されている多彩な商品ラインアップから、多様なお客様のニーズにお応えできるよう、業態別のご提案を強化していきます。
国内の食品業界は、人口減少による市場縮小、世界的な経済減速の影響を受けた景気後退などにより、厳しい局面が継続しています。
酒類業界においては、生活防衛意識の高まりによる「低価格志向」により、値ごろ感のある新ジャンルは伸長著しいものの、ビールや発泡酒はマイナス成長となり、ビール類全体の市場でも5年連続の前年割れとなっております。ビール類以外の酒類カテゴリーを見ても、全般的には横ばい傾向と推定され、市場の成熟が進んでいる状況となっています。
アサヒビールは昨年、ビール類において、販売数量は前年を下回ったものの、新商品の育成や『スーパードライ』をはじめとする既存ブランドの強化で成果を上げ、ビール・発泡酒・新ジャンルの各カテゴリー別において、全てにおいて業界平均を上回るご支持を頂戴できました。
ビールでは、主力の『スーパードライ』のブランド価値向上に全社を挙げて取り組んだ結果、『スーパードライ』の年間販売数量は21年連続となる1億箱超え※2を達成、1987年の発売以来、累計で30億箱を突破し、ビール市場における存在感をいっそう高めることができました。また、昨年から開始した『「うまい!を明日へ!」プロジェクト』は、社会貢献につながる新たな価値の提案として、たいへんご好評をいただきました。これらの施策等により、『スーパードライ』は、お客様のご支持を賜り、昨年のビールにおけるアサヒビールのシェアは、過去最高となりました。
※2) ビール類の箱数は、1箱を大びん633ml×20本換算で表記。以下同。
発泡酒では、健康志向の高まりに対応した、業界初の糖質ゼロ※3の発泡酒『スタイルフリー』が、発売3年目の昨年も好調で、前年比103.0%と前年実績をクリアしました。また、発売以来累計発売本数11億本(缶350ml換算)を突破し、減少傾向にある発泡酒市場の中で、際立つ存在となっています。
※3) 当社の場合、栄養表示基準に基づき、糖質0.5g(100ml当たり)未満を「糖質ゼロ」としています。
新ジャンルでは、『クリアアサヒ』が、咋年は前年比で136.9%となり、業界の新ジャンルの伸びを大きく上回りました。また、2008年の発売以来累計で12億本(缶350ml換算)を突破し、アサヒビールは、新ジャンル市場拡大の要因である“麦の新ジャンル”(「リキュール(発泡性)」規格)において、2年連続のNo.1となりました。
ビール以外の酒類カテゴリーでは、それぞれの分野における主軸ブランドは市場での存在感を高めることができました。中でも、洋酒における当社最大のブランド『ブラックニッカ クリアブレンド』は、3年連続で増加し、2009年は2桁増の成長となりました。また、『竹鶴21年ピュアモルト』は、2009年4月にウイスキーの国際的コンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード」で“ワールド・ベスト・ブレンデッド・モルトウイスキー”を受賞、10月にはイギリスで開催された「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ」のウイスキー部門で最高賞となる“トロフィー”を受賞し、世界的な評価を頂戴することができました。
焼酎においては、主力ブランドの『かのか』が、お客様のご支持をいただき、発売以来16年連続のプラス成長を維持することができました。
低アルコール飲料では、2009年2月に発売した『アサヒSlat(すらっと)』が、“果肉入りでカロリー最少級”というコンセプトが幅広い層に受容され、上方修正目標を達成しました。
|
|