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ニュースリリース

 

ニュースリリース2009年

2009年12月01日
アサヒビール株式会社

アサヒビールグループ「長期ビジョン2015」&「中期経営計画2012」
〜自然のめぐみを、食の感動へ。「世界品質」で信頼される企業を目指す〜
〜新たなコーポレートブランドステートメント「その感動を、わかちあう。」を制定〜

 アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 荻田伍)は、2015年までの長期ビジョンと、その達成に向けたマイルストーンとして、2012年までの3ヵ年の中期経営計画を策定しました。
 また、長期ビジョンを実現するために、アサヒビールグループ共通のコーポレートブランドステートメント「その感動を、わかちあう。」を制定しました。グループ全体が価値観を共有し、企業姿勢を明確に表明していくことで、コーポレートブランド価値の向上を目指します。

 アサヒビールグループは、2009年までの第3次中期経営計画において、酒類事業の計画を大幅に上回る収益構造改革を実現し、また、「シュウェップス・オーストラリア」の買収や「青島ビール」への出資などのM&Aや資本・業務提携により、国際事業ネットワークの拡大やグループ事業の基盤強化を実現しました。一方で、酒類事業の売上拡大や国内飲料及び国際事業における収益性の向上では一部に課題を残しています。
 また、国内市場が成熟化するなか、国内外の食品企業の大型再編に加えて、国際会計基準の導入や抜本的な税制改正が見込まれるなど、事業を取り巻く環境は大きな変化の時期を迎えています。
 こうした現状認識と様々な環境の変化を踏まえて、グループの存在意義である経営理念に立ち返った新たな目標設定と、その実現に向けた取り組みにより、永続的にお客様に支持され、発展し続けるグループになることを目指します。

 1.長期ビジョン2015


自然のめぐみを、食の感動へ。「世界品質」で信頼される企業を目指す

 ・ 自然由来の素材を活かした“ものづくり力”を強みとして、製品、経営、人材など企業活動全ての品質を世界で通用するレベルに高めることに挑戦する
売上高で2〜2.5兆円を達成し、グローバル食品企業トップレベルの事業規模を目指す
  ・ 既存事業の安定的な成長に加えて国内外の事業投資を拡大する
  ・ 海外事業の売上構成比は20〜30%程度を目処とする
EBITDA/売上高比率で12%以上を目指す
  ・ 国内酒類事業を中心に既存事業の収益性向上を図る
  ・ 新規の事業投資でもEBITDA/売上高比率で10%以上を目指す
※EBITDA=経常利益+支払利息+減価償却費(のれん等償却費含む)

 2.中期経営計画2012


■ 国内酒類事業は世界の酒類メーカートップレベルの収益性を目指す

 ・国内酒類事業の営業利益率は10%以上(※酒税抜きベースで18%)を目指す
■ 連結の営業利益率は8%程度を目指す(飲料・食品・国際事業の営業利益率は5%以上)
■ 持分法投資利益は年平均15%以上の成長を目指す
 ・ 「康師傅飲品」「青島ビール」で市場平均を上回る成長をサポートする

【既存事業売上ガイドライン】 (単位:億円)
  2009年見込み 年平均成長率 2012年ガイドライン
酒類事業 10,050 ±0%程度 (10,000)
飲料事業 3,065 4%程度 (3,500)
食品事業 975 6%程度 (1,200)
国際事業 806 10%程度 (1,100)
売上合計 15,080 2%程度 (16,000)

 3.中期計画2012(事業別方針)


【1】国内酒類事業

 最大の強みであるビール類事業では、『アサヒスーパードライ』と『クリアアサヒ』を中核ブランドとして、ビール・新ジャンルカテゴリーを最優先に各ブランドの強化に経営資源を集中することで、市場ポジションの向上を図ります。
 また、総合酒類事業では、収益性の向上を最優先課題として、製造子会社のコスト競争力の強化を進め、各カテゴリーにおける中核ブランドの育成、強化を図ります。
 酒類事業全体の収益構造改革としては、グループ調達の推進による原材料コストの低減などにより、限界利益率の向上を図ります。また、設備投資水準の適正化による減価償却費の圧縮や生産・販売体制の見直しなど、固定費の圧縮も進めることにより、トータルで09年比250〜300億円の効率化を目指します。

【2】国内飲料事業
 事業の中核会社である「アサヒ飲料」は、『三ツ矢』『WONDA』等、基幹ブランドのさらなる強化と新ブランドの確立、及び自動販売機の増加とパーマシンの向上により、年平均4%程度の成長を目指します。
 収益構造改革では、ペットボトルの内製化比率の向上に取り組むなど、全てのバリューチェーンにおいて効率的な運営を推進し、収益性の向上を図ります。
 エルビー2社は、チルド飲料事業再編の核となるよう、事業基盤強化を最優先に収益性向上を図ります。

【3】食品事業
 「アサヒフードアンドヘルスケア」は、『ミンティア』など中核ブランドの強化に加えて、将来の成長に向けた酵母エキス・天然調味料事業の拡大を図ります。
 「和光堂」は、ベビーフードNo.1ブランドとして育児品事業を更に成長させるとともに、高齢者事業など次なる成長に向けた新規事業の開拓を目指します。
  「天野実業」は、新たなチャネル、エリアでの販路拡大と通信販売事業の成長を目指します。また、業界トップクラスのフリーズドドライ技術を駆使し、新たなカテゴリーの創出により更なる成長を目指します。
 こうした各社の取り組みに加えて、グループの食品事業として全てのバリューチェーンにおいてシナジーを追求し、事業全体の収益性向上を図ります。

【4】国際酒類事業
 中国ビール事業では、「青島ビール」と既存ビール事業との相互受託製造や共同調達等による収益性向上を推進し、早期の黒字化を目指します。また、「青島ビール」の成長をグループとして全面的にサポートすることにより、持分法投資利益の拡大を図ります。
 その他の地域においては、有力パートナーとの現地生産や製造・販売ライセンスなどにより、『アサヒスーパードライ』のプレゼンス拡大を目指します。

【5】国際飲料事業
 「シュウェップス・オーストラリア」は、主要ブランドの更なる成長と新規ブランドの育成、新たな販売チャネルの開拓により、売上拡大と収益性向上を図ります。
 「康師傅飲品」は、主力カテゴリーに経営資源を集中することで、更なる市場シェアの拡大を目指しています。グループ全体で、中国飲料メーカーNo.1を目指した支援体制を強化することにより、持分法投資利益の拡大を図ります。
 韓国の「ヘテ飲料」は、更なる収益構造の改革に加え、中核ブランドの成長を図ります。
  さらに、こうしたアジア・オセアニア地域におけるグループのネットワークを活用し、開発や調達・生産・マーケティングなど全ての面での協業を進め、グループ全体の競争力強化を図ります。

 4.キャッシュフロー・成長基盤の強化に向けた投資

 中期計画3ヵ年で創出されるキャッシュフローは3,600億円以上を目指します。その配分は、成長基盤の強化に向けた事業投資や、資本・業務提携を最優先とする方針です。既存事業の効率化投資や環境投資などは積極的に進めますが、設備投資全体では、必要最低限の1,000億円程度に抑える予定です。尚、大型の投資案件など、自己資金以上の資金需要発生の際には、金融債務を柔軟に活用します。

 5.コーポレートブランドステートメントの制定

 アサヒビールグループは、グループ全体で価値観を共有し、次代に向けた企業姿勢を明確に表明していくために、グループ共通のコーポレートブランドステートメント「その感動を、わかちあう。」を制定しました。
 新たなブランドステートメントには、世界中の人々に感動していただける商品やサービスを提供し続け、その感動をお客様とわかちあいながら成長を続ける企業グループを目指していくという思いを込めています。