アサヒビール株式会社
〜‘森を遊ぶ’コンサートシリーズ第2弾〜
第106回アサヒビールロビーコンサート
「アマゾンを知ろう。カラジャと遊ぼう。」
開催のお知らせ
アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 荻田伍)は、7月15日(火)にアサヒビール本部ビル(東京都墨田区吾妻橋)の1階ロビーホールにおいて、第106回アサヒビールロビーコンサート「アマゾンを知ろう。カラジャと遊ぼう。」を開催します。このコンサートの入場引換券を100組200名様に発行します。(*1)
アサヒビール(株)は、企業メセナ活動の一環として、手作りコンサートを“ロビーコンサート”と称して1990年から定期的に開催しており、本部ビル1階のロビーホールを中心に、全国の工場や営業拠点のある地域で実施しています。
“ロビーコンサート”は、一人でも多くのお客様に多様な音楽を気軽に楽しんでいただくとともに、気鋭のアーティストへ自由な活動の機会を提供することで、アーティストの発掘・育成・新しい芸術表現の模索など、未来の文化創造につなげていくこと、そして独創性あふれるプログラムを、地域から発信していくこと等を目指した活動です。
今年度からは、年間4回実施する本部ビルの“ロビーコンサート”に、当社環境保全活動(*2)の指針より着想を得た‘森を遊ぶ’というテーマを新たに設定し、今まで以上に独創的プログラムの展開を目指しています。本コンサートはその第2弾で、同時期に東京都内数箇所で開催される「<東京の夏>音楽祭2008」(主催:(財)アリオン音楽財団)と連携し、ブラジル・アマゾンのインディオ、カラジャ族の人々をお招きしておおくりします。
ブラジルのインディオは、世界の酸素の三分の一を供給するといわれるアマゾンの密林に住み、独自の薬草の調合など固有な文化を営んでいますが、音楽や芸能においてもブラジルの中で得意な存在感を放っています。今回来日するカラジャ族は、ブラジルのトカンティンス州の人口約600名のフォントゥラ村に居住しています。アラグアヤ川流域を生活圏とし、独自のカラジャ語を話します。アラグアヤ川が彼らの原点であり、人生の全ては川に結びついています。世界の創造、通過儀礼、食物、そして幸福など、その知られざる音楽文化の一端をご紹介します。
なお、本コンサートは、6月14日(土)から9月7日(日)の期間に、北海道から沖縄まで全国各地で行なわれる『アサヒ・アート・フェスティバル2008』(*3)の参加プログラムの一つとしても位置付けられています。また、アートNPOやアートマネージャーを目指す若者たちと協働で立ち上げた実行委員会が運営しています。市民の皆様と一体となってコンサートを主催することで、地域とのつながりをいっそう深め、広がりのあるものとしていきます。
アサヒビール(株)は、今後もメセナ活動を継続していくことによって、創造性に富んだ豊かな社会文化の構築に役立てていくとともに、一人でも多くの方々にアートとふれあう機会が生まれることを期待しています。
*1 本部ビルで開催するロビーコンサートでは、市民パトロネージュ制度を導入しています。
市民パトロネージュ制度とは、お帰りの時に、お客様のお気持ちに見合った入場料をお支払いいただく仕組みです。
(金額の多寡は問いません。集まった入場料は、出演者の今後の活動をサポートするため、全額出演者へお渡しします。)
*2 豊かな“自然の恵み”を育む地球に感謝し、地球をより健全な状態で次の世代に受け継いでいくために、アサヒビールは“水”、そしてその豊かな水を育む“森”を守り、育てています(アサヒの森)/環境保全活動のテーマは“森”です。
*3 アサヒ・アート・フェスティバル2008…北海道から沖縄まで、全国各地の20を超えるのアートNPOや市民グループとアサヒビール(株)が協働して立ち上げる様々なアートプログラムを、6月14日(土)〜9月7日(日)の期間において一斉に発表するアートの祭典。2002年より開催され、本年で7回目を迎えます。2003年度には、社団法人企業メセナ協議会の主催する『メセナアワード』において、「現代総合芸術賞」を受賞。昨年は、約1,000名のスタッフ、ボランティアとともに開催し、全国で約65,000名のお客様にご来場いただきました。
【ロビーコンサート概要/申し込み方法】
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【ロビーコンサートに関するお客様からのお問い合わせ先】
アサヒビール株式会社 社会環境推進部 TEL 03−5608−5195
■『関連プログラムのご案内』はこちらから
【カラジャ族(自称「イニ」)について】
「我々は川の内側の深淵の世界から来た。祖先は水面に開いた穴の向こう側に存在する未知の世界に好奇心を抱き、この世界へと境界線を越えてきた。そうしてアラグアヤ川河岸に住み始めた。我らが先祖コボイとその民はまだ川の深みで暮らしている。彼等のために我々は儀式を行う。」
西欧との接触期間は200年。そのうち、今世紀に入ってから頻度が増大している。頬骨に刺青される2つの円、オマルラはカラジャ族のアイデンティティを表す。
■伝統の儀式
儀式では、祖先や様々な呪術的存在を現代に導き、人々と共に生を祝う。全員ウルクムとジェニパポ(種子や自生する果実)を身に纏い、森で手に入れた天然の染料で染めた木綿の装飾や色とりどりの羽を使った荘厳な花飾りを身につける。彼らにとって歌は生きる幸せや先の世代から受け継がれた知恵の表現といえる。
■居住地:フォントゥラ村(トカンティンス州アラグアヤ川 流域)、村人口:約600名
ブラジルの北部、トカンチンス州のアラグアヤ川集落を中心とし、現在では、ゴイアス州、マット・グロッソ州、パラー州でも生活を営む。今回来日するカラジャ族はトカンチンス州アラグアヤ国立公園の中にあるインディオ保護区のアラグアヤ川流域のオデイア・フォントォゥラ(Aldeia Fontoura)地区内のイーリャ・ド・バナナウ島(Ilha do Bananal)からの来日。
■言語:カラジャ語、マクロ・ジェー
Macro−je語圏に属し、カラジャ族はカラジャ(Karaja`)語、ジャバエ語(Javae`)、シャンボイア(Xamboia`)語の3つの言語を使用しており、1997年時点でカラジャ語約1500名、ジャバエ語841名、シャンボイア語202名という分布になっている。「カラジャ」という名称はツピー語で「大きな猿」の意。1888年まではCaraiaunas、Carajaunaと呼ばれ、1908年にCarajahi、Krauseとも呼ばれ、統一された呼び名がなく混乱をきたしたため、現在では部族の了承を得て「Karaja`(カラジャ)」という名称になっている。
■カラジャの入墨の特徴
ブラジル国内の数々のインディオの中でも、衣装や踊りやボディペインティングなどの文化も大変に個性的なインディオである。カラジャの特徴的な身体の入墨は芸術的で大変に美しい。その模様は年齢や性別ですべて意味があり、希望や魔よけ、服従(Omarura)の意味が込められている。動物の模様などのモチーフも多い。こうした入墨は、ジェニパポという青黒い果実の汁とウルクンの花粉や灰を煮詰めた墨を使う。10歳−11歳になった少年達が参加する最大の儀式「ヘテホキ(Hetohoky)」などで身体に独特で芸術的な線が描かれる。