特定非営利活動法人日本森林管理協議会(Forsta)
アサヒビール株式会社
Forsta連続講座
『森林の保全とFSC認証制度を学ぶ〜私たちの身の回りのFSC〜』
開催について
NPO法人日本森林管理協議会(Forsta)(東京、代表 太田猛彦)とアサヒビール株式会社(本社東京、社長 荻田 伍)は、アサヒビール本部ビル(東京都墨田区吾妻橋)隣のスーパードライホール4階「アサヒ・アートスクエア」において、本年4月から2009年1月まで毎月1回、全10回にわたりForsta連続講座 『森林の保全とFSC認証制度を学ぶ』を開催します。この講座には、100名の受講者を募集します。
本連続講座ではFSC(Forest Stewardship Council)森林認証制度をより多くの方に知っていただくため開催するもので、毎回2部構成で行います。第1部では、Forsta代表の太田猛彦(東京大学名誉教授)により、森林の変遷、森林の持つ多面的な機能など基本的な内容から地球温暖化、と森林の乱伐や、違法伐採による森林の減少などの森林に関するトピックスを平易な言葉で解説いたします。第2部では、さまざまな分野からFSCの普及、推進に活躍している方々を講師に迎えて 「FSCとの出会い」「FSCを推進する理由」「FSCの必要性」などについて各事例を講義いただき、普段の生活の中にあるFSCを紹介します。
第1回目の4月12日(土)には、FSC認証林を管理するアサヒビール鰍フ社有林「アサヒの森」所長中村成孝をゲストスピーカーとして、FSC認証制度を取得の経緯、「アサヒの森」の森林経営・保全活動について講演します。
2回目以降はエコクリエーター マエキタミヤコさん、高知県大正町でFSC認証林「結の森」プロジェクトを進めているコクヨ株式会社CSR部 齊藤 申一さん、ベル研究所、アスクル株式会社などFSCの普及、推進に活躍している方々をゲストスピーカーに迎える予定です。
NPO法人日本森林管理協議会は、FSC本部に認められた日本の窓口(FSC日本ワーキンググループ)を協議会内に置き、FSC森林認証制度の普及・推進を行っています。森林と消費者を結びつけ、健全な森林からの木材・木材製品の流通を促し、環境にやさしい持続的な社会づくりに取り組んでいます。
アサヒビール(株)は、広島県庄原市周辺に総面積2,165haの社有林「アサヒの森」を保持しており、毎年計画的に植林を続け商業用森林の育成を進め、総面積の4分の1が天然林として保全されています。山林の環境保全を重視しながら計画的な森林経営を行ってきた結果、水源地保安林や県立自然公園としての指定を受けるなど、保護すべき貴重な森林資源として認められ、2001年9月には、国内の食品メーカー保有林としては初めてFSCを取得しました。
併せて、自然の森を守り、健全な森を造り、森林資源の確保と公益性のある経済性の高い林業経営を行いながら、適性に育成するために間伐を実施し、「アサヒの森」で発生する間伐材を活用した環境配慮型の割り箸を外食部門で展開するなど、飲食店向けの販促品の展開もおこなっています。
【講座概要】
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【FSC森林認証制度について】
FSC(Forest Stewardship Council)とは?
ドイツのボンに本部を持つ国際NGO。林業関係者や環境保護団体などが集まり1993年に設立し、現在は世界各地で活動を展開しています。
FSC森林認証制度とは?
FSC森林認証制度は持続可能な経営を行っているか、地元の住民や働く人の権利や労働環境に配慮しているか、また、保護価値の高い森林や生物多様性の保全にも配慮しているか、といったFSCが定める10の原則と56の規準に従い、第三者が審査し、認証を与えるものです。適切に管理された森林からの木材・木材製品にはロゴマークが付けられ、消費者は認証製品を選択、購入することにより間接的に森林保全を支援することができるシステムです。
現在世界79カ国において認証を受けた森林は926カ所、森林面積は98,422,768ha、生産・加工・流通過程の認証数は8388件(2008年3月6日現在)になっています。
日本のFSCの展開は?
日本におけるFSCの広がりは目覚ましく、生産・加工・流通過程の認証取得数は650以上に上り世界で3番目の規模になっています。そのほとんどが紙分野であり、多くの環境報告書や製品カタログなどにFSC認証紙が使用されています。
【第1部講義内容】
■講師 Forsta代表・東京大学名誉教授 太田 猛彦
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