アサヒビール株式会社
研究開発部門の組織を大幅に再編
グループの基幹事業ごとの体制強化とグループ横断型の組織運営により、
技術シナジーの創出や新たな価値を提案する新商品・新事業の開発を推進していきます。
アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 荻田伍)は、長期ビジョン(『「食と健康」を事業ドメインとして、アジア地域を中心に、お客様へ生涯を通じた喜びと感動を提供し続けることにより、成長性溢れるリーディングカンパニーを目指す』)に基づくグループの事業成長に、研究開発部門がより戦略的で明確な貢献を果たす体制構築を目的として、 10月15日(月)付で大幅な組織再編を実施します。
研究開発部門では、今回の組織再編を機に、「グループにおけるコア技術」「高度な研究開発内容のマネジメントシステム」などに裏付けられた“グループ技術の成長モデル”を早期に確立し、アサヒビールグループの持続的な発展につなげていきます。
【再編のポイント】
アサヒビール(株)の研究開発部門の現行体制は2001年に組織され、既存事業の商品開発を担う「商品技術開発本部」とグループの事業拡大や未来の新規事業開発を担う「R&D本部」の二つを大きな柱にすることで、総合酒類化の推進、グループ競争力の向上や新規事業の創造をおこなってきました。そして近年の積極的な外部からの事業取得をふまえ、将来に向けたグループの事業構造変革を進めた結果、アサヒフードアンドヘルスケア(株)の事業成長に加え、和光堂(株)の事業取得によって、酒類・飲料事業に続くグループ第3の事業として、食品薬品事業の事業基盤や展開領域を急速に拡大することができました。今回の大幅な組織再編は、このような事業を取り巻く環境変化に対して研究開発部門をより積極的に適応させるべく実施するものであり、以下の点が主なポイントとなります。
(1)グループ事業の柱として「酒類」に加え「食品」の研究開発本部を新設します。
食品薬品事業のいっそうの事業成長に対し研究開発部門として明確な貢献を行うべく、「食品研究開発本部」を新たに設置し、食品事業の研究開発部門を整えました。酒類事業に関する研究開発をミッションとする「酒類研究開発本部」と、飲料事業に関する研究開発を進めるアサヒ飲料(株)の研究開発本部とともに、グループ基幹事業(酒類・飲料・食品薬品)ごとの研究開発体制を強化します。
(2)「コーポレート研究開発本部」をグループ全般に関わる組織として設置します。
グループ事業全般に関わる基礎研究や技術研究、酒類・飲料・食品薬品の各事業から派生した新規事業創出に関わる研究開発を担うものとして「コーポレート研究開発本部」を新設します。
同本部内には、お客様が食の安心・安全に求める要求の高度化に対応して、グループ全体の商品の安心・安全に関わる技術開発を統括する組織として「食の安全研究所」を開設します。当組織は、食の安全に関する分析技術開発の他、食品の機能性成分の評価に関する分析技術開発を担い、外部への技術の提供も視野に入れながら日本の食品会社をリードする安心・安全の技術力確保を目指していきます。また健康と味覚関連の研究開発を統括する「健康おいしさ研究所」、新規事業開発を手掛けていく「豊かさ創造研究所」の他、安全で便利な容器・包装を開発評価する「容器包装研究所」を設置することで、グループ全体を先進的な技術開発・研究開発機能でサポートしていきます。
(3)「研究開発戦略部」「トレンドリサーチ室」「知財戦略部」を新設し、より戦略性を強化します。
研究開発部門の戦略策定を実施する「研究開発戦略部」を新たに組織し、研究開発部門におけるプロセスマネジメント、支援機能や事業戦略との整合性を追求する一方、研究開発テーマの探求のために社会のトレンド把握およびマーケットリサーチを実施する「トレンドリサーチ室」を新たに設置することでアンテナ機能の強化を推進します。また従来より特許出願・管理を行っていた「特許室」は「知財戦略部」として独立し、新たにグループ全体の知財戦略を担っていきます。
(4)グループ事業間でフレキシブルな研究開発の運営体制を構築し、技術シナジーの創出や新価値提案型の商品開発・事業開発を推進します。
今回の組織改定に併せて、グループ会社間でさまざまな形のプロジェクトを推進するなど、今後ますますグループ横断型の組織運営を目指すことで、技術シナジーの創出や新たな価値を提案する新商品・新規事業の開発を担っていきます。
研究開発本部の組織図
※2008年1月1日より、「食品開発研究所」にアサヒフードアンドヘルスケア(株)の 商品研究部を統合し、「菓子開発部」とする。
研究開発部門の人事異動(10/15付)
|