アサヒビール株式会社
浙江省・湖州市の杭州ビール新工場から「西湖ビール 超爽」を7月21日に出荷
〜杭州ビールグループの年間生産能力が40%増の35万KLに拡大〜
アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 荻田伍)と、伊藤忠商事株式会社(本社 東京、 社長 小林栄三)が出資し、ビール製造・販売を展開する「杭州西湖啤酒朝日(股份)有限公司」(所在地 浙江省杭州市、董事長 岩崎次弥、以下 杭州ビール)は、昨年より浙江省湖州市に新工場の建設を進めてきました。その新工場では、本年6月より生産を開始し、エコノミー価格帯の瓶ビール「西湖ビール 超爽」を7月21日に初出荷します。
湖州市は、浙江省の北部に位置し、北は太湖、南は杭州に隣接しており、杭州市中心部の杭州ビールから約60kmの距離で、高速道路にも近い、新たに開発された工業団地の一角です。莫干山を水源とする良質な水を確保できるとともに、物流の上でも利便性の高い立地となっており、ビール消費量が拡大する同省において幅広い供給体制を整え、さらなる販売拡大を目指します。
杭州ビールは、1958年に浙江省で最初のビール会社として設立し、以来、杭州市を中心に多くのお客様に親しまれてきました。主力の「西湖ビール」ブランドは、軽快な味わいが特長で、エコノミー価格〜ミドル価格帯の商品ラインアップを揃え、若者からご年配までのお客様に地元杭州市のブランドとして支持されています。杭州ビールは設立50周年を迎える来年に向けて、新工場の操業開始などにより、同省のより多くのお客様に「西湖ビール」ブランドの浸透を図っていきます。
アサヒビール(株)は、伊藤忠商事(株)と共同で1994年に杭州ビールに資本参加し、出資後、技術支援や設備増強の支援を行い、杭州市をはじめその周辺エリアでの販売拡大に努めてきました。杭州ビールの昨年の販売数量は24万KLを超えており、その販売数量は5年前と比較すると2倍に達しています。
こうした杭州ビールの販売量拡大に対応する生産能力の増強とともに、今後の浙江省での販売拡大を目的として、昨年5月より同省北部の湖州市に杭州ビールの新工場として建設を進めてきました。杭州ビールは、同省北部においても積極的なマーケティング活動を展開したことで、同省北部の本年上半期の販売数量は前年比約50%増で推移しています。また、本年の杭州ビールでは14%増の28万KLの販売を目指しています。
世界最大のビール生産国である中国において、浙江省のビール生産量は、これまで山東省、広東省に次ぐ第3位から、昨年は第2位となっています。また、1人当たりのビール消費量も全国第2位で、今後もさらにビール市場の拡大が見込まれます。
一方、杭州ビールグループの年間生産能力は、「西湖ビール」ブランド複数商品と、アサヒブランド「朝日啤酒 清爽」を生産・販売する杭州ビールの既存工場の25万KLと、浙江ビールの新工場の10万KLとをあわせると40%増の35万KLに拡大します。また、新工場では、生ビールの製造設備も導入しており、将来的に品質の優位性を図った生ビールの製造とともに生産能力も30万KLまで拡大することを検討しています。
新工場は、仕込み工程での廃熱の再利用や工程で使用した水を回収し再利用するなど、用水・電気・エネルギー原単位を低減させる設計です。また、醸造工程で発生した二酸化炭素を捕集し、二酸化炭素の外部購入を行わず自社工場内サイクルで賄うなど、省エネルギーで環境に優しい工場です。
アサヒビール(株)では、1994年に伊藤忠商事(株)と共同で中国のビール会社に出資し経営参加して以降、順次中国でのビール事業の業容を拡大してきました。現在、4つのビール会社に出資し、昨年の4社の販売数量合計は64万KLに増加しています。今回の杭州ビールの新工場の稼動など、出資ビール会社の各地域における競争力強化を経営全般にわたり支援することで、中国におけるビール事業のいっそうの収益基盤拡大を進めます。
【新工場の概要】
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【杭州西湖啤酒朝日(股份)有限公司の概要】
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