アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 池田弘一)お客様生活文化研究所は、『食生活と健康における高感度消費者調査』を実施し、その結果をまとめました。
昨年3月に実施した「高感度消費者調査」に続くものとして、特に「食生活」と「健康」というジャンルにおいて消費を牽引している「高感度消費者」にフォーカスし、彼らの意識と行動を総合的に調査したものです。
調査対象は首都圏・大阪・名古屋にお住まいの15〜69才の男女で、郵送調査法を用いて2003年7月に実施しました。有効回答者数は550名でした。
以下に、その調査結果を5つのポイントにまとめましたのでご報告申し上げます。
■『食生活と健康における高感度消費者調査』(2003年7月実施)
【1.食生活の高感度消費者は外食店探しの達人】
食生活の高感度消費者の1ヶ月あたりの休日の外食への支出額は、昨年の調査時の15,765円から12,848円へと3,000円近く減っている一方で、外食する頻度は、1ヶ月あたり3.9回で昨年と同様の結果になっています。つまり外食を楽しむという行為・生活スタイルは維持しながら、外食一回あたりの支出額を減らしています。
これはお店のランクを下げたり注文する料理を変えるとも考えられますが、リーズナブルなメニューやサービスを充実させている外食店が増えている昨今の外食事情を考えると、もともと食生活の高感度消費者は「新しい飲食店を積極的に開拓している」(69.9%)人が多いことから、安くておいしい満足感の高い外食店を見つけ出して食事を楽しんでいると思われます。
【2.自宅でも食生活を満喫する食生活の高感度消費者】
食生活の高感度消費者の71%は、「ひな祭りやお花見など季節の催事・行事を家族で楽しむ」ようにしており、63%が「数は少ないがとても高価な食器や調理器具を買って使って」います。また、52%が「デパ地下で知った高級惣菜を自分で作ったことがある」と答えており、自宅での家族との食事を充実させ、楽しんでいる様子が伺えます。
【3.食生活の高感度消費者では焼酎人気が定着】
食生活の高感度消費者のお酒に対する意識を見てみると、自分は「ビール党」だと言う人が昨年に引き続き最も多く、昨年の36.4%から39.1%に増えています。
また、昨年から比べて最も増えているのは「焼酎党」で、昨年の3.6%から8.6%へと大きく増加し、「ビール党」「ワイン党(12.5%)」「発泡酒党(10.9%)」に次ぐ結果となりました。
【4.健康維持のための投資は惜しみたくない健康の高感度消費者】
健康の高感度消費者でも、やはり景気低迷の影響からか、1ヶ月あたりの健康関連支出額は、昨年の8,283円から7,050円へと減少しました。
ただし、今後の支出に対する意識を見ると、「健康維持のためにかけるお金」に関して、対象者全体では「増やす」が17.5%、「減らす」が16.9%と拮抗しているのに対し、健康の高感度消費者では「増やす」が28.7%に達する一方、「減らす」は6.9%にとどまっています。
このことから、現実には支出を減らさざるを得ない状況にありますが、本当は健康のためにもっとお金をかけたいという健康の高感度消費者の意識が垣間見られます。
【5.健康の高感度消費者は機能が明確な食品を支持】
商品選択についての意識を見ると、「虫歯予防/美白/ニコチン排出などの機能性ガム」「カロリーやコレステロールをカットしたマヨネーズ」といった、対象者全体での利用率が3割前後の商品について、健康の高感度消費者では5〜6割と半数内外の人たちが利用しており、機能を明確に謳った商品が好まれることが分かります。そのため、ビールテイスト清涼飲料を飲む人たちも、健康の高感度消費者で多くなっています。
以下、詳しくは別添調査結果資料をご参照ください。
■高感度指標について
食生活の高感度消費者とは、以下の10項目のうち5項目以上に当てはまる方たちです。
(1) 食器にこだわりがある
(2) 懐石料理やフルコースのメニュー構成を知っている
(3) 食品や飲料の新商品をすぐ試してみる方だ
(4) 新しい飲食店を積極的に開拓している方だ
(5) 日ごろ利用するカフェや喫茶店もこだわって選んでいる方だ
(6) 老舗といわれる飲食店をよく知っている方だ
(7) 有機米・有機野菜・無農薬野菜などをよく利用している
(8) 自分で調理する時は、新しい料理(レシピ)にチャレンジする方だ
(9) ワインについて詳しい方だ
(10) 調理器具や調味料にこだわっている方だ
健康の高感度消費者とは、以下の10項目のうち6項目以上に当てはまる方たちです。
(1) 通信販売で、健康グッズやサプリメントを購入したことがある
(2) 寝具にこだわり、機能のよいものを利用している
(3) 栄養補助食品やサプリメントに詳しい方だ
(4) 体のツボに詳しい方だ
(5) 和食中心の生活を心がけている
(6) 定期的にスポーツや運動をするようにしている
(7) 健康番組・健康雑誌や書籍から積極的に情報を収集している
(8) 1日の食事で合計30品目の食事を摂るようにしている
(9) 健康のために断食をしたことがある(1日断食も含む)
(10) 半身浴をしている
■アサヒビール お客様生活文化研究所について
アサヒビール(株)は、2000年10月に「2001年〜2004年のグループ中期経営計画」を策定し、グループ経営力強化のための新たな組織として、「お客様生活文化研究所」を設立しました。お客様の嗜好やライフスタイルの変化を調査・研究し、新商品および新規事業開発に活用することを目的としています。
なお当研究所では、昨年3月に実施した「高感度消費者調査」の結果に基づき、
『って感じ。 〜71の高感度指標でわかる流行るコト・売れるモノ〜』(東急エージェンシー出版部)を編集・出版しています。
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