アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 池田弘一)のお客様生活文化研究所は、「食と健康」に関する意識調査をインターネットで実施し、結果をまとめました。昨年実施した第一回調査に引き続き、お客様にとっての「食と健康」の現状を明らかにする目的で、健康意識や食への態度などを総合的に調査したものです。
調査対象は、首都圏にお住まいの15〜69才の男女で、インターネットを使って、平成14年9月に実施し、有効回答者数は1000名となりました。主な調査結果を以下の4つのポイントにまとめました。
【 高まりつつある食生活の健康度 】
昨年に引き続き『健康的な生活のために大事だと思うこと(複数回答)』調査で、上位にあがったものは「野菜をたくさん食べる」81%(昨年75%)、「三度の食事を規則正しく」80%(昨年74%)、「牛乳・ヨーグルトの摂取」68%(昨年59%)、「カロリーのとりすぎに注意」64%(昨年58%)などで、いずれも前年の数値を上回っており健康に対する意識が高まってきたことが窺えます。
また、『健康的な生活のために実践していること(複数回答)』に関しても、上位から「三度の食事を規則正しく」63%(昨年54%)、「牛乳・ヨーグルトの摂取」61%(昨年55%)、「野菜をたくさん食べる」57%(昨年51%)といった内容になり、他にも「塩分」「油分」といった「○○を控える」というような項目においても全体的に実行率が上がっています。全体的にまだ意識と実践には差があるものの、着実に健康に対する実践度合も高まりつつあることがわかりました。
それを表しているのか、『ふだんの食生活の健康度』についても、「健康的」と答えた人は全体で58%(昨年は52%)に上昇しています。
【 女性で進む“やせたい”症候群 】 『現在の体型評価と将来の望ましい体型』について昨年に引き続き調査してみると、対象者全体の44%が現在の自分の体型を「太っている(昨年は40%)」と回答。(ちなみに現在「やせている」は17%、「ふつう」は39%でした)。そして、望ましい体型願望となると「やせたい」が66%(昨年は65%)にもなり、昨年同様「太っているわけではないのに“やせたい”」という願望が高いことが分かりました。これはどの年代層でも共通する傾向であるが、女性の“やせたい願望”は73%(昨年は66%)にもなり、とりわけ女子大学生にいたっては81%が“やせたい”と回答しています。
ところで、厚生労働省で発表している国民の肥満率データ(平成12年 BMI:Body Mass Index「体重kg/(身長m)2」で数値が25以上を肥満と定義)においては、男性は28.2%、女性では23.6%が肥満とされています。つまり、実際は太っていないのに自分のことを“太っている”と思っている人の方が多いということも言えます。
【 健康情報にとびつく“女性”、なかなか響かない“若年男性” 】
『健康関連情報の接触状況(複数回答)』についてみると、対象者全体では「テレビ番組」(53%)、「新聞記事、雑誌記事・特集」(46%)が主要媒体となっており、以下「家族や友人、同僚から」(36%)、「広告」(24%)、「ドラッグストア」(22%)と続きます。男女別で見ると、女性は既婚者の45歳以上で「テレビ番組」「新聞記事、雑誌記事・特集」「家族や友人、同僚から」「広告」が高く、比較的若い年代では「ドラッグストア」が高くなっています。それに対して男性は「ひとつもない」という回答が未婚者で4割以上と高くなっています。
また、こういった健康関連情報を受けて、『実際に行動したり商品を買ったりするなどの実践状況(複数回答)』について見ると、「テレビ番組」(54%)の影響が最も強く、以下「家族や友人、同僚から」「新聞記事、雑誌記事・特集」が各39%と続いています。男女別に見ると、女性は全般的に情報から実行に移るケースが多く、特に女性未婚社会人から女性既婚者(55歳以上)のほとんどの層で半数以上の人が実践しているのに対し、男性未婚者はこちらも4割以上が「ひとつもない」と回答しています。
【 やっぱり夫婦の絆は強い?! 】
『日ごろから健康状態を気にかけている同居家族は(複数回答)』との回答で、男女とも既婚者においては8割ほどの人が「配偶者」が気になると回答しました。「配偶者への心配」に関して症状別で見ると、「疲労(全体では51%)」「ストレス・いらいら(同:46%)」が5割前後で上位を占め、「栄養バランスの偏り(同:38%)」が4割弱と続きます。これを男女別にみると、男性の「ストレス・いらいら」のみ女性を上回っている以外は全ての点で女性が男性を上回っています。特に「食べ過ぎ・飲みすぎ」「生活習慣病」という項目でその傾向が強くなっています。
また『最も健康が気になる同居家族は(単一回答)』との回答において同じく既婚者で 見てみると、男性は44才以下だと「妻(30%)」より「子ども(50%)」を心配し、45才以上になると「子ども(24%)」よりも「妻(53%)」を心配しています。それに対し女性の場合は44歳以下では「子ども(46%)」よりも若干ではあるが「夫(48%)」の心配の方が高かったものの、45〜54才になると「夫(35%)」よりも「子ども(45%)」の心配の方が高くなるという結果になり、男女で逆の現象が見られました。
多感な時期の子どもがいる家庭においては、妻は夫より子どもを優先とした家庭事情になりがちとなっているようです。
■調査概要
調査対象:首都圏に在住する15〜69才男女個人、計1000人(有効回収)
調査方法:インターネット調査法
調査期間:2002年9月2日〜9日
■アサヒビール お客様生活文化研究所について
アサヒビール(株)は、2000年10月に「2001年〜2004年のグループ中期経営計画」を策定し、グループ経営力強化のための新たな組織として、「お客様生活文化研究所」を設立しました。お客様の嗜好やライフスタイルの変化を調査・研究し、新商品および新規事業開発に活用することを目的としています。
以下、別添調査結果資料をご参照ください。
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