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平成13年9月20日
"地球・地域・人との調和を考えた環境創造工場"
『アサヒビール 神奈川工場』組織発足のお知らせ
明年3月の出荷開始に向け、順調に準備すすむ
アサヒビール株式会社
 

 アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 福地茂雄)が神奈川県南足柄市に建設を進めている『アサヒビール神奈川工場』に、ビール製造免許が9月上旬に下付されました。それを受けて、本日9月20日付で組織変更及びそれに伴う人事発令を行いましたのでお知らせします。
 神奈川工場建設事務所を神奈川工場に組織変更し、初代の工場長には神津和民(こうづかずたみ)(旧神奈川工場建設事務所長)が就任します。

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 アサヒビール鰍ナは、大市場である首都圏の重要な生産拠点として、良質の水を産し水量も豊富で、かつ交通の便が良い神奈川県南足柄市にビール新工場を建設することを決め、平成11年末より建設を進めてきました。
 明年3月の本格的な出荷の開始に向け建設工事は順調に進んでおり、醸造棟、装製棟、物流棟、事務管理棟等の主要な建物は内装の一部を除き、ほぼ完成しています。また、醸造、パッケージングなどの主要なビール製造設備も設置が完了しており、今後は配管・配線の敷設、テスト稼動など正式稼動・出荷開始に向けた準備を進めます。

 『神奈川工場』は、国内大手ビールメーカーのビール工場としては21世紀に入って初めて誕生する工場となります。『神奈川工場』は、最新鋭の製造技術や高い生産性、進んだ環境保全対策を前提としながら、"地球・地域・人との調和を考えた環境創造工場"として、「地球環境保全への貢献」「地域との共生」「快適な環境空間の提供」をポイントに先進的な取り組みを進めます。

 環境保全面では、廃棄物再資源化100%、完全ノンフロン化、ユーティリティ原単位の極小化など、当社がこれまで他工場で展開し蓄積してきた環境関連施策やノウハウを盛り込みます。さらに、「グリーン電力証書システム(注1)」をビール業界では初めて活用し、使用電力の約2割にあたる年間330万kwhの電力を風力発電する委託契約を行います。これは、事業活動における環境負荷の低減に努力するという一企業での取り組みを超えて、自然エネルギーの利用促進・普及といった循環型社会の実現に向けた社会的取り組みに積極的に関わり貢献していく工場、とするという考えによるものです。
 また、工場敷地の約50%を緑地として、一部自然林を保全するなど、緑に溢れた周辺の自然と協調した工場空間とします。さらに、南足柄市の桜として品種登録された「ハルメキ」をはじめとする数種・約1300本の桜を敷地に植え、南足柄市内でも有数の桜園として育成するほか、夏には蛍が飛び交うせせらぎを再生するなど、地域の皆様に足柄の四季の移ろいをいっそう感じていただける、新たな環境空間を創造していきます。
 さらに『神奈川工場』では、工場への見学来場者が、ビール造りを見て学ぶだけでなくアサヒのビール造りの考え、森林資源保全をはじめとした環境への取り組み、またビールを中心に広がる生活文化を体感していただける情報発信を積極的に行っていく考えです。

 製造においては、"世界トップクラスの製造技術と生産性を誇るビール工場"を目指し、世界最高水準の品質管理技術と世界最新鋭の生産設備を導入します。また、『神奈川工場』の一人当たりの生産性は年間15万KL生産時点で、2000KLを目指し、将来の増能力時には、一人当たり年間3500KLの生産量となり、世界トップクラスの生産性の実現する計画です。
 さらに、操業当初より受注生産の考えを採用した「鮮度管理生産システム」を導入し、お客様により新鮮なビールをお届けするためのトータルフレッシュマネジメント活動を推進するフレキシブルな生産体制を構築します。

(注1)「グリーン電力証書システム」とは、日本自然エネルギー株式会社が本年より企業・団体向けにサービスを開始した自然エネルギー利用拡大のための制度です。
具体的な制度の仕組みとしては、アサヒビール神奈川工場は日本自然エネルギー(株)へ330万 kwh/年の風力による発電の実施を委託し、同社は発電を風力発電事業者に再委託します。再委託を 受けた発電事業者が風力発電を行い、その発電量を第三者機関が認証。日本自然エネルギー社は、 認証を受けた発電量と神奈川工場との契約量に基づいて「グリーン電力証書」を発行し、風力発電 委託とその利用を証明します。
風力発電された電力そのものは地元の電力会社に販売され、また神奈川工場も従来の供給ルートに したがって電力を利用するため、風力発電を利用する企業は新たな設備投資の必要はないうえ、立 地上の制約もなく、自然エネルギーを活用することができます。また、風力発電など自然エネルギ ーによる発電コストは現状、火力発電等にくらべ高く、それが利用拡大の大きなネックのひとつと されていますが、発電事業者は、電力販売収入とともに企業からの委託料収入によって事業を運営 し、自然エネルギー発電拡大・普及を進めることができます。


<『アサヒビール神奈川工場』概要>
正式名称
アサヒビール神奈川工場
所在地
神奈川県南足柄市大字怒田(ぬだ)字天井1223
敷地面積
42.4万u(12.8万坪)
生産能力
年間15万KL(大びん換算 約1200万箱)
施設概要
ビール園を併設したビール工場
建設・設備費
352億円(土地代は含まない)


工場長プロフィール

氏  名 神津 和民(コウヅ カズタミ)
生年月日 昭和22年1月23日 埼玉県立狭山工業高校卒
経  歴 昭和40年3月 埼玉県立狭山工業高校卒
  昭和40年3月 アサヒビール(株)入社
  平成 4年9月 東京工場副工場長
  平成 5年9月 エンジニアリング部副部長
  平成 7年9月 福島工場副工場長
  平成 9年7月 新工場設計室室長
  平成10年9月 神奈川工場建設事務所長
  平成13年9月20日 神奈川工場長



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