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平成11年6月28日
アサヒビール“トータル・フレッシュマネジメント活動” 第2弾
物流部門の鮮度管理強化を目指し『工場直送比率』向上を図る
〜配送センターを集約し、工場直送比率を全出荷量の78%へ〜
アサヒビール株式会社
 
 アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 福地茂雄)は、物流部門における製品のより一層の鮮度管理強化を目指し、アサヒビール(株)の全国9カ所の工場から直接、特約店に配送する『工場直送比率』(※1)の向上を推進します。

 98年年間のアサヒビール(株)の『工場直送比率』は全国平均で75%となりました。これを本年末を目処に78%に引き上げ、現在全国に29拠点ある配送センターを経由せずに配送する“直送”を強化します。約3%の『工場直送比率』向上により、配送センターを経由し配送されていた年間約600万箱の製品が、工場から直接、特約店に配送されることになります。これにより、製品の鮮度向上を強力に推進します。
 さらに明年2000年には、『工場直送比率』を80%台に引き上げる計画で、実現すると98年と比較して『工場直送比率』は5%以上向上します。

 アサヒビール(株)は『工場直送比率』を引き上げるため、全国の出荷量の55%を占める2大市場の「関東」と「関西」を“最重点強化エリア”と位置付け取り組みます。

 関東エリアでは、同エリアの中心的な営業拠点であるアサヒビール東京支社(所在地  東京都中央区)管轄の特約店・販売店へのアサヒスーパードライの出荷・配送を、配送センター経由から、アサヒビール東京工場(所在地 東京都大田区)または、アサヒビール茨城工場(所在地 茨城県北相馬郡守谷町)からの“直送”に切り替えます。これまで大型車輌(※2)による配送は、同工場から“直送”していましたが、中型・小型車輌(※3)による配送は、エリア内の配送センターから出荷していました。中型・小型車輌による出荷は、エリア内の全出荷量の約14%を占め、これを工場“直送”に切り替えることにより、『工場直送比率』向上に役立てます。
 工場“直送”は、深夜から早朝に出荷するなど出荷時間帯の拡大により配送の効率化も推進します。

 関西エリアでは、アサヒビール吹田工場(所在地 大阪府吹田市)に、ビール業界では最大規模となる『自動倉庫システム』を導入します。この『自動倉庫システム』は、住友重機械工業株式会社(本社 大阪、社長 日納義郎)との共同開発によるもので、導入により、工場内の製品収容能力を従来に比べ約25%強化すると同時に、従来に比べ約20%増強した入出庫能力で大量出荷体制を実現します。アサヒビール(株)は、『自動倉庫システム』を導入し飛躍的に強化する物流能力を武器に関西エリアへの“直送”に活用します。同時に、従来配送センター経由で出荷していた中国地方の一部への配送を、工場“直送”に切り替え“直送”エリアの拡大を図ります。

 このような物流部門における『工場直送比率』向上の取り組みにより、配送センターの集約化を推進します。98年末で全国に32拠点あった配送センターを、本年3月末迄に既に29拠点に統廃合しました。さらに今後2カ所集約化し、本年末を目処に全国27拠点とし、明年2000年には24カ所にまで集約する予定です。
 一連の物流部門の取り組みを通じて、アサヒビール(株)は本年、販売数量の増加を見込むにも関わらず、ビール運搬に関わる物流費用を総額で昨年年間の280億円から、本年は260億円程度に約7%圧縮する計画です。

 アサヒビール(株)は、平成5年3月に社内組織である“フレッシュマネジメント委員会”を設置して以来、全社員が一丸となり、製品の総合的な品質・鮮度向上の活動“トータル・フレッシュマネジメント活動”に取り組んでいます。
 本年5月に導入した「鮮度管理生産システム」と、今回の物流部門の『工場直送比率』向上の取り組みにより、アサヒスーパードライの主要8品種(大瓶、中瓶、缶500ml、缶500mlマルチパック、缶350ml、缶350mlマルチパック、樽19L、樽10L)を対象に、製造から出荷迄の4.5日間を徹底すると同時により一層の日数短縮を目指します。

 アサヒビール(株)は、本年も、最高の品質の製品を最高の状態でお客さまにお届けするため、『生産部門』『物流部門』『営業部門』を中心とした全部門で総力を挙げて、トータル・フレッシュマネジメント活動のより一層の強化・推進を図り、業界をリードする新たな取り組みを展開します。

(※1) 『工場直送比率』:全出荷量のうち、工場での製造後、配送センターを経由せず直接、特約店に配送する比率。配送センターを経由しないため配送の日数や時間の短縮を図ることができる。
(※2) 大型車輌:10トンのトラック。
(※3) 中型・小型車輌:2〜4トンのトラック。



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