●ポットスチル(単式蒸溜器)
中世の時代から何も変わらないのがポットスチルでの蒸溜方法じゃ。連続式蒸溜機に比べて、長時間かけて煮沸するため、熱分解がたくさん起きて、複雑な味わいになる。銅でできているのは、熱伝導率が良く、また不快な風味や硫黄化合物を取りのぞいてくれるから。
●釜のかたちと味わい
ストレート型
(余市蒸溜所)
ランタン型
バルジ型
(仙台蒸溜所)
焚き方の具合から蒸気の冷やし方まで、すべてがシンプルじゃが釜の形によって、味わいはずいぶんと変化するんじゃ。
外気に接する面積は、
ストレート型→ランタン型→バルジ型
の順に広くなっているが、広い方がクリーンでシンプルな味わいになる。
たとえば、余市蒸溜所のストレート型からは柔らかな味わいの「余市」、仙台蒸溜所のバルジ型からは特徴のある味わいの「仙台」が生まれるんじゃ。
飲み比べて味わいの違いを確かめてみるのも面白い。