おとな味
ワラビ、タケノコ、フキノトウ、ウド、タラノメ・・・春は苦かったり渋かったりする食べ物が多いですね。これから大きく成長しようという植物は、自己防衛のため苦味をガンガン出して動物に食べられないように身構えてるんですね、きっと。
子供の頃は苦手だった味ではないですか?私は結構なんでも食べてましたが、フキの煮物だけは匂いが嫌でした。学校から帰って、家にあの匂いが充満していると憂鬱になって・・・クサヤの匂いは大丈夫だったのに、不思議です。少しは食べるけど、食べているうちにあの匂いが体内に積もってきて、自分の呼気でまた憂鬱になってました。味も特に好きな味ではなかったと思います。
それが30歳過ぎた頃から無性に食べたくて食べたくて、春になるとこれを食べるのが楽しみになりました。フキはおとな味。茎は薄味の煮物に、葉は味噌で炒めて。フキの葉味噌はご飯にも酒の肴にもいいですよ。
ああ、それでも作っている時は未だに「臭いな~」と少し嫌になりますけどね。
(ぶらりあん)
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