サイエンスへの興味
先週、本年のノーベル賞が発表されましたね。
科学系3賞は、物理学賞が「ヒッグス粒子の理論」、生理学・医学賞が「細胞内たんぱく質輸送のメカニズムの解明」、そして、化学賞が「化学反応をコンピューターでシミュレーションする手法の構築」でした。
残念ながら、日本人研究者の受賞はありませんでしたが、日本の研究もこれらの研究成果の発展に寄与しているといわれており、日本の科学技術はまだまだ健在のようです。
最近では、「リケジョ」ともいわれるよりうに理系にすすむ女学生もクローズアップされています。週末に家で、その話をしていたら、文系に進んだ娘から、「おとうさんは何で科学に興味をもったの?」と聴かれました。
あらためて聴かれると、「はて?何でだろう?」と考え込んでしまいました。
そこで、科学に興味を持ち始めたころの事を思い出して、押入れからいろいろなモノを引っ張り出してきました。
実際に電子回路をつくってみるキットや、プログラムを入力しないと使えない関数電卓、そして、資格を取らないと通話ができないアマチュア無線などなど、意外とモノ持ちがよく、いろんなものが出てきました。
これらを並べて見ると、「原理を知らないと使えないもの」が多かったように思います。つまり、"原理を知ること"に対して、ある意味貪欲にならざるを得ない社会背景がありました。
中学生の時に最初に手にした難解な本も、本棚に残っていました。今内容を見てもずいぶん難解な本で、「随分背伸びをしていたんだなぁ」と、当時を懐かしく思いました。
現代では、コンピューターにしろ、携帯電話にしろ、誰でも使えるように改良され、便利な道具も増えました。ただ、便利になった反面、"原理を考える"ことが少なくなったような気がします。
徹夜して自分で入力した、プログラムがはじめて動いた時の感動は、今でも忘れられません。
そう考えると、科学への興味の原点は、「原理を知り、実際にやってみて、原理どおりの結果が得られること。」なのかもしれません。
だからこそ、「新たな原理を発見すること。」が至極の楽しみになるのではないでしょうか。
勉学の秋。教科書を開いて「原理原則に立ち帰る」ことを試してみても面白いかも知れませんね!
(所長)
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