潮干狩り
皆さんは、今年のゴールデンウィークをどうお過ごしになられたでしょうか。天候も晴れたり、曇ったり、時には雨と不安定であり、また祝日と土日の組み合わせにより長期休暇が取りにくかったため、近場の小旅行が多かったのではないでしょうか。
我が家でも特に計画はなく、家族バラバラの日々でしたが、近所の方からのお誘いで潮干狩りに行くことになりました。潮干狩りと言うと小学校の遠足で行ったことが記憶に残っているくらいで、何を準備すればいいのか、どんな服装で行けばいいのか、あわててパソコンで調べた次第です。
約束した日が5月3日。前日の夜、準備物の買出しに行くと不吉にも雨模様。ここまできて中止するのもしゃくなので、雨天決行とし明朝の天気予報がはずれることを祈りつつ床に就きました。
潮干狩りは、潮が引く時間にあわせて行かなくてはなりません。そのため午前3時に起き午前4時に出発。昨夜からの雨はより雨足が強くなり、やはり天気予報は正確でした。目指すは千葉の富津海岸。途中アクアラインの海ほたるで小休憩を取り、午前7時に到着。開門は午前7時30分だが、思ったほど混んではいない。駐車場へもスムースに入ることができ、やはり雨の影響か人足も鈍い模様。全員カッパを装着し、いざ海岸へ。
大人が1400円であさりの持ち帰れる重量制限が2キロ、子供(小学生以下)700円で重量制限が1キロとなっていましたが、どれだけあさりが取れるものなのか全く見当がつきません。ご一緒した近所のご家族は毎年潮干狩りに行かれているので、どういう場所にいけばいいのか、あさりのいる目印等教えていただきながら海岸を探索。するとここで奇跡が起こりました。さっきまで雨風が強かったのが、海岸に着いて程なくほとんど収まってくれました。天候が落ち着くにつれ人も多くなってきます。
早く来た特権というべきか、あさりのいるポイントにうまく遭遇し、思いの外の収穫となりました。最初は子供のお遊びの付き合い程度と考えていましたが、取れだすと我を忘れて没頭してしまいます。潮の引いた砂浜に小さい穴が多数あるところが目印。そこを小さいシャベルで掘ると何か硬い物に当たる感触。あとは軍手をはめた手で直接掘っていくと次々にあさりが出てきます。気がつけば、家族から離れ一人黙々とあさり探しにはまっていました。さすがに1時間もすると飽きてきたので、取ったあさりのうち小さいものは海に戻し、家族のもとへ戻ると近所のご家族と妻はおしゃべり、娘は水遊びと楽しんでいます。旦那さんは私同様単独であさり取りに没頭中。どこの家族も一緒なので少し安心しました。最終的に取れたあさりは、私の分だけで家族3人分の制限重量を超えることになり、2キロほどお返しして持ち帰りました。
帰路につくとまたも雨が降り出し、天も我々の潮干狩りをやさしく見守ってくれていたようです。家に帰り、持ち帰った海水にあさりを沈め砂抜きをします。夕飯はあさりの酒蒸しとあさりの味噌汁。残りのあさりは冷凍庫へと思いましたが、とても入りきりません。これだけあると到底家族だけで消化することもできないため、残りは知人や親戚へのお裾分けとしました。
翌日から天候が良くなり、めちゃくちゃ混んでいる潮干狩りの模様を中継しているテレビを見ながら、「こんな日に行かなくて良かった」とほくそ笑んでいると、汚れたカッパを洗っている妻から「寒いし、濡れるは汚れるはでもうこりごり」との声。でもどうせ海で濡れると思えば、雨の日の潮干狩りは穴場なのかも。
(所長)
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