東京湾の遊び
「東京湾なんてただの汚い海で、そこで遊ぶなんて以ての外だ」と思っている方も多いでしょう。でも実は意外と遊べるんです。この日曜日、友人の誘いで「簀立(すだて)」という房総で古くから行われている漁をレジャーとして楽しんできました。これは浅瀬の沖合の海中に、ぐるっととぐろを巻くように高さ2mの簀を立て仕掛けにして、満潮時入った魚を干潮を待って捕らえる漁です。
今回はアクアラインのすぐ脇にある。木更津の船にお世話になりました。集まった仲間は50名以上。レンタルの胴長靴を履き、2艘に分乗して、朝8時半に出船!・・・といってもビューッと走って遠くに行くのではなく、せいぜい1kmくらいの沖合いにある仕掛けまで、ゆるゆると進み出るだけで、船酔いの心配もないほど。仕掛けに着いたら、船長がジャポンと海に入って驚くけれど水位は太もも、70cmくらいでしょうか。船を結び付け錨を下ろしてエンジンを上げると見る見るうちに水位が下がり、船は浅瀬に乗り上げ固定された状態に。この遊び、時間を守らないとココにたどり着けないので、遅刻は許されません!
海には危険な生物(エイなど)も居ますので、それが居ないことを確認してもらい、みんな海の中へ。その頃には水位もふくらはぎくらいで、子供でも楽に移動できました。仕掛けや潮が引いて現われた砂浜へ行き、スズキ、ボラ、ネコザメ、ヒラメ、タイといった魚を網ですくったり、青柳、アサリ、赤貝などの貝を熊手で掘り出して獲ったり。色々な生き物(食べ物)が東京湾にも居るんですね。その間、料理する船では、海の幸の天ぷら、エイの煮付け、アサリの味噌汁、海苔の酢の物などを用意していて、獲れたスズキやタイもその場でさばいて刺身に。遊び疲れてちょうどお腹が減った頃、それらの料理が食卓に並び、カモメが飛び交う空の下で美味しくいただきました。
帰りも潮まかせで午後12時半ころ、潮が満ちて船が海に浮かんでから錨を上げて、エンジンを下ろして、ゆっくり動き始めます。帰りものんびり、人間が歩くくらいの速度で元の場所へ。大漁だった青柳をクーラーボックスに詰めて、帰途につきました。天気は曇りで風が強く、少し寒かったけれど、非常に楽しめました。東京湾も捨てたもんじゃないです。
(ぶらりあん)
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