ハピブログ ちょっと寄り道|ハピ研メンバーがみつけたちょっとした発見や出来事を紹介!

世界一の緊張缶!

surstromming.jpgこの缶詰、見るからにおかしくないですか?少し膨らんでいるんです。上のフタが歪み、缶の下部も膨らんでいるので、缶の縁がテーブルから離れている。動画で取れば据わりが悪くてカタカタゆれる様子も撮れますが、中味が発酵してガスが発生したため、スチールの缶が膨らんでいます。最近、様々なメディアに取り上げられだいぶ有名になりましたが、「シュールストレミング」というニシンを塩漬けにした缶詰で、スウェーデンの発酵食品です。有名になった理由は、単に缶の中で発酵しているからではありません。「世界一臭い食品」だからです。

少し前になりますが、これを試食する会が開かれました。世界一臭いため、当然ながら屋外での試食会。これがまた単に臭いだけで屋外ではなく、お察しかとは思いますが、これだけ膨張しているので吹き出すこと必至。缶ビールの「プシュッ!」は嬉しい感じもしますが、世界一臭い汁が「プシュッ!」は恐ろしい。体験していないだけに緊張感があります。用意された缶は2つ。参加者30名弱の中から志願した開封担当者2名はビニール合羽を着用。一つずつ順番に開封しますが、写真撮影したい人以外は臭いをかぶらないよう風上で遠巻きに避け、見守りました。

surstromming_2.jpgあまりに遠すぎて開けた瞬間の音は聞こえませんでしたが、気合いで「エイッ!」と開けた割には「ジュブジュブジュブ・・・」程度で、間欠泉のように吹き上げることはなく、想像していたほどではありませんでした。開封担当者と写真撮影隊は「臭い!」と臭いにむせても、こちらは何ともなく「あれ?」と拍子抜け。・・・が、暫し間を置いて変な臭いがフワフワ漂ってきて、「くっさー!」「うわー、なにこれ!」「臭い!臭い!!」と傍観者も大騒ぎ。「公衆便所の臭いだ!」と叫ぶ人もいて、確かに食品とは思えない臭いを発しているけれど、これは歴とした食品。ここまできて食べないわけにはいきません。surstromming_3.jpgそのままでも食べられますが非常に塩分が強いので、ウォッカで軽く洗い、茹でたジャガイモやスライスした野菜やクリームチーズと一緒に食べました。

ウォッカで洗っても臭いはするので口に運ぶまでの緊張感はかなりのものですが、ここでも想像していたほど強烈な味ではありませんでした。味は沖縄のスクガラス、食感は韓国のチャンジャ、臭いは滋賀の鮒寿司の要素が少しずつ入って強烈になっている感じでしょうか。(そう言われても分からないですね。)箸で身を細かくちぎった方が食べやすく、私はクリームチーズが一番合うと思いました。ちょうど鰹の酒盗をクリームチーズにのせたおつまみのような味で。

結局、20代の人々は大騒ぎでしたが、30代以上は意外と落ち着いた反応で、「一度食べれば十分だけれど、臭くて食べられないほどでもない」という感想がポロポロと出てきました。クセのある味や匂いの経験を積んでいるほうが耐性があるということでしょうか。私も耐性のある部類だったのですが、いずれにせよ非常にいい体験でした。機会があれば皆様もぜひお試し下さい。ただし、食べた後は臭いが体に残りますのでご注意を!

(ぶらりあん)


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