38年経って開けられたワイン
この数日、全国的に大変な猛暑ですね。家にいても熱中症にかかってしまう、ということなので、皆様、くれぐれも水分補給を忘れずに体調管理に気をつけてくださいね。
さて、私は早めの夏休みを取り、今日から出勤です。夏休みは毎年、実家(兵庫県)に帰省しており、親に元気な顔を見せる+地元の友人たちと会う、というのが恒例。しかもラッキーなことに、私の誕生日は8月11日。夏休みに帰省すると同時に、大勢の友人たちが集まるだけでなくお祝いをしてくれるんです!子供の頃は、お盆休みの誕生日だと「お誕生日会」も開けないし暑いわで、嬉しくない日に生まれたものだと嘆いたものですが、東京に転勤してからは一変。今年はなんと、のべ15名もの友人に祝ってもらいました(コレ、明らかに”自慢”です・・笑)
今年の夏休みで一番印象深かったのは「自分と同じ年のワイン」を飲んだこと。我が年齢を暴露することになりますが、1969年生まれ、今年38年目を迎える「シャトー・バロン・フィリップ」というワイン。しかも普通のフルボトル(750ml)ではなく、マグナムボトル(1500ml)というビッグサイズ!私のワイン好きの友人が「自分たちと同じ年のマグナムボトルをみつけたから、いつか、みんなで集まった時に飲もう」と昨年に購入していたのです。
このワインをあける瞬間のみんなのドキドキは大変なものでした。だって、自分たちと同じ年数を生きたワイン、美味しくなかったら自分が否定されたみたいで嫌じゃないですか!(笑)しかも、ワインの出来はその年の気候の影響を強く受けるのですが、実は1969年は「不出来の年」とされています。その上、どんなにいいワインでも30数年という保管期間をいい状態で過ごすのは至難の技なのです。
ですがどうでしょう!!開栓したコルクの匂いはとてもフルーティ!グラスに注ぐと鮮やかではなく少し茶色がかった深い赤。香りは、若々しいというより芳醇でまろやかなフルーツ香。口に含むと、色々な味がうまくMIXされ、少し複雑な味わいだけととてもまろやかで美味しいのです!
正直ビックリしたのと同時に感動でした!しかも自分が生まれた年に生まれたワイン。ボトルを見つめる目も「同志」を見つめるかのごとく「よくここまでいてくれたね!」なーんて(笑) 長い年月をワインセラーで過ごした分だけ、深みのある、それでいて他にはないオリジナルなワインになっているのです。私たちが感動したのはこのワインの美味しさは当然ですが、ワインに自分たちの人生を重ね合わせていたのかもしれません。周りを見渡すと歩んでいる道こそ違えども、それぞれ苦難の道を乗り越え(?)充実した毎日を送る魅力ある(いい味の出てる)同級生ばかり。ワインに負けてなるものか!と励ましの言葉をもらったような誕生日でした。
(サザエ)
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